[東京 11日 ロイター] - 元日銀理事の門間一夫・みずほ総合研究所エグゼクティブエコノミストは11日、都内の日本記者クラブで講演した。

門間氏は、日銀による9月の政策検証および「量」から「金利」への政策枠組み変更について、「2%の物価目標達成は結果的に時間がかかってしまう可能性が高いことを日銀自身が認めた」と指摘。さらに「2%は事実上の中長期目標になり、今後は80兆円の国債買い入れにこだわらず、緩和の長期戦に持ちこたえるようにした」と評価した。

景気を過熱も引き締めもしない中立金利(自然利子率)の低下が日本のみならず先進国の中央銀行の課題との見方を示し、黒田日銀の3年半にわたる「異次元緩和」も、「中立金利がほぼゼロの状況にゼロ金利状態を続けたため、ほとんど効果がなかった可能性がある」と分析した。

中立金利の低い低成長環境で取るべき政策について、米国などで議論されている案として、1)地道な構造改革、2)財政積極活用、3)物価目標の3─4%への引き上げ、4)マイナス金利の効果を出すための現金撤廃━を挙げた。

一方、門間氏としては「日本が経験した程度の緩やかなデフレが景気を悪化する可能性は乏しい」とし、2%の物価目標達成の是非を含め「物価安定の意味や金融政策の根本的な考え方をめぐって、内外の議論が進むことを期待する」と強調した。

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(竹本能文※)