[ロンドン 11日 ロイター] - 欧州で事業を展開する銀行幹部は、英国が欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)後も単一市場へのアクセスを維持できるか不透明感が払しょくされない状況が続けば、来年にも英国外への事業移転に着手する可能性があるとの考えを示した。

ロンドンで開催された会議に出席した銀行大手の欧州部門幹部からは、移民に対する英政府の強硬姿勢が経済に打撃を与える恐れがあるとの懸念の声も相次いだ。

米シティグループの英国部門責任者、ジェームズ・バードリック氏は、ブレグジット後も事業を守るためどの程度早急に緊急対策を実行に移す必要があるのかが、金融業界で大きな問題となっているとし、「早ければ来年第1・四半期になる可能性がある」と述べた。

モルガン・スタンレー・インターナショナルのロブ・ルーニー最高経営責任者(CEO)も「単一市場へのアクセスをめぐり着実かつ長期的なコミットメントがなければ、現在ロンドンで行っていることの多くをEU27カ国内で行なう必要がある」と述べた。

コンサルティング会社プロモントリー・フィナンシャル・グループのマネジングディレクター、ティム・ロバーツ氏は、ロンドンは1980年代に国籍やジェンダーに関係なく世界から幅広い人材を受け入れたため、ニューヨークに匹敵する金融拠点に発展したと指摘。こうした流れに逆行するような機運が高まれば、「金融の中心としてのロンドン地位は損なわれる」とした。

英ロイズ保険組合のジョン・ネルソン会長も閣僚から相次ぐ移民規制への発言に懸念を表明。「世界から適切な人材を確実に引き寄せられるよう、開かれた英国でなければならない」と訴えた。

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