[アテネ 11日 ロイター] - シンクタンクの経済産業調査財団(IOBE)は11日、今年のギリシャの景気後退が想定よりも緩やかなものになるだろうとの見方を示した。来年については同国政府や国際債権団の予想よりも小幅な回復が見込まれるとした。

IOBEはギリシャの国内総生産(GDP)が、今年は0.5%のマイナス成長になると予測した。7月時点ではマイナス1.0%を見込んでいた。来年については1.5−2.0%のプラス成長に復帰するとしている。ただ、この数字はギリシャ政府や欧州連合(EU)が見込む2.7%よりは小幅な成長だ。

IOBEチーフのニコス・ベタス氏は「(ギリシャ政府の)見通しは楽観的過ぎる」と指摘した上で「われわれは、失業率の改善に後押しされる形で個人消費が1.0%から1.5%伸びるとみている」と述べた。

IOBEはギリシャの失業率が今年24%を下回る水準に下がり、来年には22.5%まで改善すると予想している。

ユーロ圏で最も高い水準にあるギリシャの失業率は改善傾向にあり、7月には23.2%まで持ち直した。ただ、IOBEのエコノミスト、アンゲロス・ツァカニカス氏は、失業率改善の背景には政府による雇用確保スキームがあると指摘。スキームは期間限定であり、長期の効果持続は望めないとした。

IOBEは、来年の投資回復も見込んでいる。それにより、輸入が6ー7%伸びるが、輸出はそれほど増えないため、結果としてGDPを抑制するとしている。

ベタス氏は「われわれの基本的シナリオでは、投資拡大は主に海外から来る。その結果はまず債券に表れる。それから株式、海外直接投資の順だろう」と話す。

IOBEは、救済を受ける条件である財政目標の達成に向けて、基礎的財政収支の黒字拡大を目指すことで、来年は家計や企業に直接・間接税で18億4000万ユーロの負担がのしかかることになるとの見方を示している。

ギリシャ政府は、国債の元利払いを除いたベースで財政収支の黒字を、2017年にGDP比1.8%にすることを目標としている。今年の予想である0.63%からの大幅引き上げを目指す方針だ。