[ルクセンブルク 11日 ロイター] - 新銀行自己資本規制(バーゼルIII)の資本バッファー引き上げをめぐり、欧州連合(EU)内の亀裂が表面化している。

年内の完了予定のバーゼルIIIでは、内部リスクモデルへの依存低下を通じた金融セクターの健全性向上を目指している。

欧州の銀行は標準化された方法を用いる米銀より社内のリスクモデルへの依存が高いとされ、資本要件が大幅に厳格化されれば、欧州銀の多くに打撃が及ぶ、と欧州の銀行や当局は懸念している。

フランスのサパン財務相は5%を引き上げ上限とすることを提案。ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)のデイセルブルム議長(オランダ財務相)はEU財務相理事会の前に記者団に対し、サパン氏の提案は「無意味」して否定的な立場を示した。

サパン氏はデイセルブルム氏の発言を受け、ドイツやその他多くのEU諸国もフランスと同様の見解を共有していると述べた。

EU当局者によると、フランスがEU財務相理事会でバーゼルIIIについて協議することを要請。ドイツも支持したという。

EU議長国を務めるスロバキアのカジミール財務相は会合後、上限については協議しなかったと述べた。7月会合の結論に触れ、EUはバーゼル委員会に対し、全般的な資本要件の「著しい引き上げ」を回避するよう要請するとの立場だとした。

ショイブレ独財務相は会合後、欧州の銀行が不利な立場に追い込まれるべきではないと述べるにとどめた。

理事会で協議された95のサンプル行に基づき、EUは資本バッファーが現行水準から最大25%の引き上げとなる可能性があると試算している。