[ワシントン 13日 ロイター] - 米財務省は13日、 企業のタックス・インバージョン(税率の低い海外への本社移転)を通じた法人税の課税逃れを規制する最終規則を公表した。

タックス・インバージョンは、米企業が自社よりも規模の小さい外国企業を買収し、米国での税負担を減らす目的で外国に本社を移転する場合に起こる。

新たな規制は「アーニングス・ストリッピング(海外への所得移転)」による米国内の課税逃れの利点をなくすのが狙い。この行為は米国内で得た所得を税率が低い海外に設置した名目上の親会社に税額控除対象の利払いの形で移転するもの。

最終規則では、「債務」区分の一部を「株式」に変更し、これまで米国で税額控除対象だった利払いを控除対象とならない株式配当とみなすようになる。また、米国で課税控除対象となる利払いを申告する大企業については関連会社との融資のやりとりの記録を義務付ける。

経済団体は、新たな規制は米国に拠点を置く多国籍企業のキャッシュ管理に悪影響を与えかねないなどと懸念を示していた。

財務省はこれらの懸念について、すでに規制下にある金融機関および保険会社、キャッシュ・プーリング、短期債務、米企業の海外部門間の取引、従業員報酬制度のための株式取得などを最終規制の例外と認めることで解消されると説明した。

ルー財務長官は記者団に対し「オバマ政権は何年もの間、米国の税制の抜け穴をふさぐための包括的な法人税改革を一貫して求めてきた」と説明。「ただ、議会が行動を起こさない場合、税基盤を守るために権限を行使するのが財務省の責務だ」と語った。

一方、経済団体は新規制について法廷で争う可能性を示唆してている。

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