[東京 17日 ロイター] - 出光興産<5019.T> と昭和シェル石油<5002.T>が、来年4月に予定していた経営統合の延期を先週決定したことについて、出光創業家の代理人である浜田卓二郎弁護士は17日、ロイターの取材に、合併反対の姿勢に何ら変化はないと述べた。

出光興産の月岡隆社長は13日の会見で、合併延期の理由について「創業家を筆頭に各ステークホルダーとの協議に十分な時間を確保する必要があると判断した」と説明。「十分な議論を尽くすことで経営統合を心底理解してもらうことが重要」として、あらたな合併時期を設けず「未定」とした。

合併延期を「創業家へのメッセージ」(月岡社長)とした経営陣にに対し、浜田氏は、出光興産が予定している英蘭系石油大手ロイヤル・ダッチ・シェル (RDS)<RDSa.L> からの昭和シェル株33.3%の取得を白紙にしない限り、創業家が経営陣との対話に応じることはないと強調した。

浜田氏との主なやり取りは以下の通り。

ーー出光経営陣が期限を区切らず経営統合を延期し、創業家との議論を尽くすと言っている

「期限を決めずに延期と言っているが、報道されている会見の質疑応答を見ると、1年よりももっと早くやりたいと月岡社長は言っている。無期限で創業家を説得するという話ではないのでないか。何のための延長か。そもそも合併そのものが誤りだと創業家は言い続けている、条件を話したいわけではない」

ーーどうすれば経営陣が呼び掛ける対話に応じるのか

「まずは、RDSからの昭和シェル株取得計画をやめることだ。われわれはそれにも反対している。合併がなくなっても昭和シェル株が出光に残ることになると、経営に重荷になる。先週の会見後、出光経営陣からの話し合いの申し入れは来ていない」

ーー代理人が間に入るため、創業家と経営陣が腹を割った話し合いができないのでは

「出光昭介名誉会長はお耳が不自由なので、コミュニケーションを円滑に進めるためにも私が話し合いに入っている。委任者の(意図する)範囲を超えたことは言っていない」

ーー販売店からも経営統合を促す声が上がっているが

「合併による競争が減り、状況が楽になる、それが販売店のためだというのを経営陣が言っているのかもしれないが、合併したからといって、ガソリンスタンド間の競争がなくなるのか」

(浦中 大我)