[リスボン 22日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)は22日、ポルトガルが2014年まで欧州連合(EU)やIMFから受けていた金融支援について、債券市場への復帰に導いた一方で多額の債務や弱体化した銀行、高い失業率といった問題が残ったため、「部分的な成功」にとどまったとの見解を示した。

欧州で債務危機が広がった2011年に開始した同国の金融支援は780億ユーロ(880億ドル)に上り、IMFはそのうち3分の1を拠出。IMFは金融支援によって財政危機が阻止されたため、ポルトガルは債券市場への復帰を果たし、金融危機を回避したと評価。

ただ、「決着のついていない問題が残った。公的および民間債務の水準は高いままで、銀行は依然として脆弱(ぜいじゃく)なバランスシートを抱え、失業率は2桁のままだ。競争力の格差は部分的にしか是正されていない」とした。

その上で、同国の3年に及んだリセッション(景気後退)の影響が過小評価され、弱い成長率などを背景に財政調整が計画よりも進まなかったため、「すべての目標を達成できなかった」と評した。

ポルトガルが金融支援を脱却した際には多くの当局者から成功例として高い評価を受けていた。

IMFは別の報告書で、ポルトガル経済の現状について「勢いを失っている」との見方を表明。輸出の落ち込みや高水準の企業債務などに起因する投資の不振から成長が鈍化していると指摘。今年の成長率は1%、来年は1.1%になるとの予想を示した。昨年は1.5%だった。

金融支援の下では公的債務は2013年に国内総生産(GDP)比で115%に達し、その後下落に転じるとの想定だったが、実際は2014年に130%に上昇し、IMFの予想によると、来年は128.2%に低下するとみられている。