[マニラ 6日 ロイター] - 就任90日を迎えたフィリピンのドゥテルテ大統領は、麻薬撲滅戦争や西側指導者に対する痛烈な批判で知られているが、6日に発表された国内世論調査では「大変良い」との評価を獲得したことが明らかになった。

民間調査機関ソーシャル・ウェザー・ステーション(SWS)が国民1200人を対象に実施した調査によると、大統領の仕事ぶりに対して「不満足」との回答は、わずか11%にとどまった。

ドゥテルテ大統領に対して「満足」と回答した76%から「不満足」と回答した数を差し引き、端数を切り捨てて計算した「純満足度」は64%に達しており、前任のアキノ、エストラーダ、アロヨといった歴代大統領よりも幸先の良い政権スタートを切っている。ただ、1992年に当時のラモス大統領が獲得した66%には及ばなかった。

同世論調査では、純満足度70%以上を「極めて良い」、50−60%を「大変良い」と定義している。今回の調査では13%が評価を決めていないと回答した。

SWS調査では評価の理由を質問していない。調査は対面方式のインタビューで9月24日から27日に行われた。これは自らの麻薬撲滅運動を批判するオバマ米大統領に対して、ドゥテルテ大統領が侮蔑発言を行い米比首脳会談が中止された後の実施だが、中国とロシアとの新たな同盟を検討していると発言する以前のものとなる。

民間調査機関パルス・アジアの調査によると、同大統領は6月30日の就任から1カ月足らずで史上最高となる91%の支持率を獲得した。これら2つの世論調査は比較できない。

ドゥテルテ大統領は、ダバオ市長時代に始めた犯罪取り締まり推進を訴え、5月9日の大統領選において大差で勝利。同市長時代には「パニッシャー(私刑執行人)」「ドゥテルテ・ハリー」の異名で知られている。

政治アナリストのネルソン・ナバーロ氏は、SWSの世論調査は、3400人以上の犠牲者を出した同大統領の犯罪と麻薬に対する撲滅戦争によって、フィリピン国民が治安が良くなったと感じていることを示していると語る。

ナバーロ氏は、大統領の刺々しいスタイルや、米国や欧州連合(EU)、国際連合に対する暴言が、大統領自身のの信用を傷つけてはいないと指摘。内外で批判が高まるなか、支持者は大統領擁護に立ち上がるだろうと語る。

「これは良いマナーや正しい行為とは違う。まったく見た通りのものだ。自らのタフな姿勢によってフィリピン中の人気を獲得している」と同氏は話す。「超法規的な殺人を理由に、誰もが大統領をお払い箱にしたがっている。だが西側の認識に対して、一種の反発が存在する」