米空軍嘉手納基地を飛び立ったAV8ハリアー戦闘攻撃機が辺戸岬の東153キロ沖で墜落した。 県内では1972年の日本復帰から2015年12月までの43年間に、米軍機の墜落事故は46件発生している。1年に1機以上が墜落している計算になる。 墜落機はノースカロライナ州の海兵隊航空基地所属で、米海兵隊岩国基地から飛来した外来機だ。今年5月、同型機が米本国で墜落している。周辺海域で漁業者は安心して操業できない。事故原因の早期究明と、究明まで嘉手納基地に飛来している同型機の飛行停止を求める。 嘉手納基地は地元自治体と住民の反発をよそに、事実上、米軍の自由使用が許され、24時間運用されている。約100機の常駐機に加え、頻繁に飛来する外来機が離着陸回数を押し上げている。沖縄防衛局の15年度調査では、午前6時〜午後6時の昼間に米軍機などの離着陸回数は、前年度より1021回増の4万3467回を数え、外来機が30・3%を占めた。 嘉手納基地を抱える3自治体や議会の再三の抗議にもかかわらず、外来機飛来が常態化している。政府は米国に嘉手納基地への外来機の飛行制限を求めるべきだ。 そもそも10年5月、日米両政府は県外の自衛隊基地などへの訓練移転拡充によって騒音を軽減することで合意した。11年1月にはF15戦闘機の訓練のグアムへの一部移転も追加された。 ところが、訓練移転を上回る外来機の飛来が相次ぐ。15年度に米国の戦闘機部隊が4度も暫定配備された。騒音の激しいFA18戦闘攻撃機の飛来は常態化し、暫定配備と称するF22戦闘機、F16戦闘機の飛来が繰り返されている。さらに米軍は、騒音の激しさから米国住民が米空軍を提訴したF35戦闘機の配備も計画している。 県の15年度航空機騒音測定によると、嘉手納町屋良で、夜間・早朝(午後10時〜午前6時)に騒音が月平均175・7回発生し、前年度の116・9回から激増した。明らかに周辺住民の生活を侵害している。安倍晋三首相が強調する「基地の負担軽減」どころか、逆に負担増になっている。 事故や騒音の危険性を軽減するにはF22、F16の暫定配備、F35配備計画の中止、外来機の飛行制限、市街地上空の飛行禁止など基地運用を抜本的に見直すべきだ。