14日午前7時10分ごろ、蕨市中央1丁目のJR京浜東北線蕨駅のホームから、盲導犬を連れた川口市のマッサージ師男性(63)が転落。京浜東北線大宮発大船行き上り普通電車(10両編成)と接触し、川口市内の病院に救急搬送されたが、頭を打つなどして約5時間後に死亡した。
 蕨署などによると、男性は盲導犬を連れていたことから視覚障害があったとみられ、ホームの東京駅寄り側の階段を下り、階段の脇を歩いている際にホームと線路の間に転落。直後に駅に進入してきた電車と接触した。盲導犬は男性よりもホームの内側にいて、転落せず無事だった。
 JR東日本大宮支社によると、事故当時は駅ホームはさほど混雑しておらず、目撃者情報として、ホームにある点字ブロックの線路側を歩いていた男性が何らかの原因で転落したとみられる。運転士が約50メートル手前で男性に気付き、非常ブレーキをかけたが間に合わなかった。
 蕨署によると、電車の車載カメラに、男性が電車がホームに近づいたところで、線路側に足を踏み出している様子が映っており、事故と自殺の両面で調べている。
 蕨駅にホームドアは設置されておらず、2020年度末までに整備する方針を決めていた。国と鉄道会社は昨年12月、ホームドアがない駅では原則、駅員が視覚障害者を介助すると取り決めたが、今回は盲導犬を連れた男性に気付かなかったという。電車は約40分後に運転を再開。約1万5千人に影響が出た。
 県内では12年3月に東武東上線川越駅で視覚障害の男性(62)が線路に転落し、電車にはねられて死亡する事故があった。