アジア開発銀行(ADB)の中尾武彦総裁は13日、東京都内のホテルで講演し、アジア経済の動向について「成長はさらに続く。中間層の消費に支えられている」と述べた。

 講演は中曽根康弘元首相が会長を務める公益財団法人「世界平和研究所」(佐藤謙理事長)が開催した。

 アジア経済は米国の利上げなどを背景に海外資本の流出が指摘されるが、中尾氏は「(資本の)全部が戻るわけではない。アジアの成長は堅実だ」と強調。「アジアが力を蓄え、協力しながらプレゼンスを高めていくことがADBの目的だ」と述べた。

 中国が設立を主導したアジアインフラ投資銀行(AIIB)に対し、「われわれの方が経験と長い歴史がある」と指摘。AIIBと実施している協調融資については「(プロジェクトが環境や社会に配慮しているかなど)是々非々でやっていく」と述べた。