中小企業の間で、自社の特許や商標などの知的財産を海外の特許当局にも登録しようとする動きが活発化していることが、特許庁の「特許行政年次報告書」から分かった。背景には、グローバル経済の進展や環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)発効への備え、国による支援の拡大などがあるとみられる。

 13日に最新データに更新された同報告書(平成28年版)によると、中小企業による海外への特許出願件数は26年に過去最多の約5800件となった。海外への商標出願件数も27年に初めて1千件を超えた。

 ただ、海外出願を断念した経験の有無を聞いたところ、中小企業の53・8%が「ある」と回答。断念理由は「費用が高額」が89・1%で圧倒的に多かった。資金力に乏しい中小企業の現状を反映しており、国などによるさらなる支援の必要性が浮き彫りになった。