横浜市神奈川区大口通の「大口病院」で点滴への異物混入によって入院患者の八巻信雄さん(88)=同市港北区新吉田東=が殺害された事件で、18日以降に同病院で相次いで亡くなった男女3人のうち一部については毒物による死亡の可能性も否定できないことが23日、捜査関係者への取材で分かった。3人の司法解剖結果は週明けに判明する見通しで、神奈川県警神奈川署捜査本部は3人の死亡にも不自然な点がないか慎重に調べる方針だ。

 捜査本部などによると、病院は5階建てで当時52人が入院。八巻さんは長男と2人暮らしで、14日から4階にある8人部屋の病室に入った。この病室には寝たきり状態だった八巻さんを含め6人が入院していた。八巻さんを含め18日以降に亡くなった4人はいずれも4階の病室に入院していたという。

 現時点で八巻さん以外の3人は病死とされているが、捜査本部では八巻さん以外の3人についても既に司法解剖を実施。捜査関係者によると、3人のうち一部については毒物による死亡の可能性が否定できないとして、週明けに判明する司法解剖の結果も踏まえて慎重に調べるという。

 一方、県警が捜査本部を設置した23日夜、JR横浜線大口駅近くにある大口病院は静まり返り、時折裏口から捜査関係者とみられる男性らが出入りしていた。病院の案内によると、診察科目はリハビリ科、整形外科、内科など。地元住民らの話ではリハビリ科が中心で、地元の高齢者らがよく利用しているという。

 病院に出入りする業者の男性社長(68)は「地元では昔から、病院といえば大口病院。評判が良く、悪い噂なんて聞いたことがない」と話す。ただ、八巻さんが亡くなった翌日の21日朝は、「『会議をしている』といわれ、慌ただしそうだった。いつもは丁寧な対応なので、明らかに様子が違うと感じた」と明かした。