築地市場(東京都中央区)の移転先となる豊洲市場(江東区)で都が主要施設下で土壌汚染対策の盛り土を行っていなかった問題で、小池百合子知事は23日の定例記者会見で、歴代の中央卸売市場長について「無責任体制」と批判した。小池氏が都に提示した調査の最終報告の期限は今月末。「都庁が自律改革できるかの試金石」と実態解明を強く迫った。

 「誰のお金でやり、誰のための市場なのか。無責任体制と言わざるを得ない」。小池氏は23日の会見で、土壌汚染対策が議論されていた時期の歴代市場長5人が盛り土の未実施を知らなかったと説明していることに不満をあらわにした。

 21日にリオデジャネイロ出張から帰り、調査報告を受けた。関係者によると、数枚の資料に設計発注などの時系列や補足説明が記されていたが、意思決定過程は解明されていなかった。

 小池氏は会見で「先輩に嫌な質問は聞きにくいだろうと思うが、都政の信頼回復が問われている。都庁は敗戦するわけにいかない。最終報告書に期待したい」と注文。有識者の市場問題プロジェクトチームの初会合を29日に開くとした。

 環境影響評価書が盛り土を前提に作成されていた点には、一般論として「やり直しが必要かどうかに1カ月、やり直しになれば15カ月程度が必要になる」と言及。一方で、移転の可否を判断する時期は「地下水モニタリングの調査結果や専門家会議の議論などを待ち、総合的に判断する」と述べるにとどめた。