民進党が心配だ。昨年9月に新執行部が発足、100日以上が経過する中、野田佳彦幹事長が自党を「水中に沈んでいる」と言い、蓮舫代表は「泥舟」と発言した。現状認識は間違っていないが、そんな自虐政党を果たして誰が支持するのだろう。

 野田幹事長は1月4日の仕事始め式で、「われわれの立場はもう背水の陣ではない。すでに水中に沈んでいる」と述べ、「そこからどうやって浮き上がって、岩肌にツメを立てて、よじ登っていくかという覚悟が問われる年だ。もう一回、二大政党の一翼を担っているといわれる時代を作っていこう」と発破をかけた。

 これに対し蓮舫代表は8日のNHK番組で、「水中に沈んでいる」との発言について「水中には水中の戦い方がある」と述べたが、どんな「戦い方」なのか想像がつかない。さらに「泥舟でも花が咲くように、厳しい認識の上でしっかりもがき、リアルな政策を届ける政党であることを地道に訴え、一つ一つ信頼を取り戻していくしかない」と述べた。

 事実、産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が12月半ばに実施した合同世論調査によると、安倍晋三内閣の支持率は55・6%で、自民党の支持率は40・7%、民進党は9・2%と一ケタにとどまっており、「二大政党の一翼」と称するにはおこがましい状況だ。

 民主党政権で官房長官などを務めた仙谷由人氏は蓮舫・民進党について、「瞬間芸みたいにマイクを向けられると反対しておかないといけないという恐怖や、分裂しているといわれることを恐れ、党内議論があまり外に見えてこない。活性化されていない部分があるのではないか」と指摘したそうだが、この体質は“伝統”だ。やはり仙谷氏から見ても批判先行で「提案型」は実現していない。

 蓮舫氏は4日、三重県伊勢市の伊勢神宮を参拝後に、「今年は必ず総選挙があるとの思いで民進党色を国民にお伝えしていく」と述と述べ、共産など野党各党との選挙協力をにらんだ政策調整を急ぐ考えを示した。さらに東京都の小池百合子知事が夏の都議選で候補者擁立を検討していることについて、「しっかり行革の旗を掲げて戦っている小池氏には共鳴をしている」と強調。「いろんな選挙区も含めてどういう協力ができるのか、実務者レベルで進めていきたい」と話したという。かように共産から小池氏まで幅広い連携を模索しているが、節操の無さを感じてしまうがいかがか。

 そんな民進党の行方について、本紙政治部記者が「産経ニュース」の新春座談会で指摘したことを抜粋する。

 「『二重国籍』問題やブーメランのような質問のマイナスイメージだけでも蓮舫氏の価値はかなり下がったはず」

 「今夏の都議選は蓮舫降ろしの引き金となるかもしれません。民進党幹部は小池新党との連携に期待感を持っていますが、政党支持率が低迷している民進党に抱きつかれることを小池氏側がよしとするかどうか…」

 「夏の東京都議選に民進党も30人前後が出馬しますが、小池新党と自民党の争いの陰に隠れて民進党が敗北するようなら、蓮舫降ろしのきっかけになる可能性もあります。蓮舫氏は選挙の顔として代表に選ばれた面がありますが、党の支持率は低迷しています。次の衆院選が数カ月後に迫るという切迫感があれば、党内で謀反が起きるかもしれません」

 悲観的な見立てが並んだが、反論する要素は見当たらない。日本国籍と台湾国籍のいわゆる「二重国籍」問題をいまだ明らかにしない代表をいただく「泥舟」が浮上すことはないだろう。(WEB編集チーム 黒沢通)