何かもののけにとりつかれたように? 俺がCD(当番)の時は阪神が負ける…。ということは阪神が何をやっとるんだ! と思うのはまだ本物の阪神ファンではない。

 踏みつけられ、罵られ、無実の罪をかぶせられても、ジャンバルジャンはジッと耐えたではないか。

 そこまで「レ・ミゼラブル」(タッタ1片のパンを盗んで入獄したジャンバルジャンが更生して、のちに市長にまでなり人間愛に生きるビクトル・ユゴーの小説)だとは言わないが、この日のCD席には澄田垂穂がかなりマジな顔でいた。

 「実は…先日の休みに日帰りで家族と伊勢神宮にお参りに行ったんですョ…」。せっかくの休みに澄田は堺の家から一目散にお伊勢さんに走り、小5の愛娘、小2の息子があきれているのを尻目に伊勢神宮の天照大神に10年ぶりに阪神必勝をお願いしたそうだ。

 実は澄田は出雲で生まれ育った。つまり「出雲大社」で大国主命のご加護できょうまで生きてきたヤツが…日本のビッグ! の神様にお願いしたら…あーら不思議…藤浪晋太郎はまるで別人のような落ち着き。そして…これまでジョンソンのジの字を聞いたとたんにしかめっ面をして、お尻がもぞもぞしはじめて(朝からヘンな想像をしないでくださいョ)手も足もでなかったのに、北條が四回に鼻歌をうたいながらトラ退治をしてきたジ野郎からチーム初のホームラン! それに毎日がタイトロープの中堅・上本が六回に速球を左翼上段に叩き飛んだのです。

 そして八回は高山が代わったばかりのジャクソンからトドメの右翼への2ランだよ。いいですか? 昨年から6連敗とズーッと負けていたジョンソンに痛烈なカウンターパンチを見舞った。

 消化試合? 違います。広島はCSをニラんでベストメンバーを組みジョンソンの最多勝もかかっていたのです。

 「試合前の練習で藤浪投手は特に入念にキャッチボールを反復してました。そして最後に三塁側スタンドの広島大瀬良投手のユニホーム(14番)を着た少年ファンにそのボールをプレゼントしてました。何かキリッとした感じで…」と長友孝輔は伝えてきた。

 高瀬悟嗣は「野手組は室内で練習をやってたせいかやけに声がよく出ていたような印象でした。広島と練習の入れ替えの時に新井貴浩さんが顔見知りの阪神ナインと明るくジョークを飛ばしてました…」という。高瀬が耳をすますと新井は高瀬の顔を見て「おッ、サンスポのコラムに書いていいぞ…」てなことを言ってたそうだが、その中身について聞こうとしてそのままスレちがってしまったらしい。

 試合前に金本監督とちょっと立ち話をしたビヤ樽編集委員三木建次は「監督は完全に“切り替えて”試合に臨んでいる。俺にはそう見えた…が、だからといって勝つとはかぎらん。そやかて先発は虎の難敵ジョンソンやもんなぁ…」だと。それにしても天照大神の御利益か…久々の快勝。澄田Dよ、すまんが毎週、お伊勢参りにいってくれんか?(サンケイスポーツ)