【ニューヨーク=上塚真由】国連安全保障理事会は23日午前(日本時間同日夜)、包括的核実験禁止条約(CTBT)に関する会合を開催。CTBT採択から24日で20年を迎えるのを前に、「核兵器なき世界」を目指すオバマ米政権が主導し、爆発を伴う核実験の自制を求める決議案が採択される見通しだ。

 CTBTは1996年に国連総会で採択され、これまでに日本を含む166カ国が批准している。だが、発効には核保有国など特定44カ国の批准が必要で、このうち米中や北朝鮮など8カ国が未批准のため、発効に至っていない。米国は、共和党が多数を握る議会の反対で批准の見通しが立っておらず、オバマ氏は安保理決議を通じて国際世論を盛り上げたい考えだ。5回目の核実験を行った北朝鮮を牽制(けんせい)する狙いもある。

 決議案では、CTBTを「核軍縮と核不拡散のための重要な措置」と位置づけ、すべての国に署名、批准を促す。核保有国が爆発を伴う核実験を停止しているのは「責任ある国際的な姿勢の一例」とした。また、核実験の監視施設を持つ国々に対し、監視体制の状況を自発的に報告することも歓迎するとした。

 米国が作成した当初の決議草案には、決議違反に対する制裁などの強制措置を認める「国連憲章7章」が明記され、各国に対する定期的な報告義務も盛り込まれていた。だが、中国やロシアが難色を示したため、米国が削除に応じ、当初より後退した形となった。