【台北=田中靖人、北京=西見由章】台湾の李大維外交部長(外相に相当)は23日、台北の外交部で記者会見し、27日にカナダで開幕する国際民間航空機関(ICAO)の総会への招待状が届いていないとして「強烈な遺憾と不満」を表明した。外交部は日程上、23日を参加に向けた期限としており、不参加が確定したもようだ。台湾を中国の一部だとする「一つの中国」原則を認めない蔡英文政権への中国の圧力とみられる。

 蔡総統も同日、欧州議会委員らとの会談で、「台湾に対する極めて不公平な待遇だ」と不満を表明。対中政策を主管する行政院大陸委員会によると、8月に中国側にこの問題での協議を求めたが、拒否されたという。

 総会は3年に1回開かれ、台湾は「一つの中国」を前提とする馬英九前政権下で2013年にゲスト参加。台湾の航空当局は「台北飛行情報区(FIR)」を管轄し、15年は延べ約153万機、約5800万人が通過・利用したという。

 中国外務省の陸慷報道官は23日の定例記者会見で「台湾は中国の一つの省であって、主権国家が参加できる国際活動に参加する権利はない」と指摘した。

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 菅義偉官房長官は23日の記者会見で、ICAO総会への招待状が台湾に届いていないことに関連し、「日台間で多数の定期便が運航されている」と指摘した上で「台湾が何らかの形で総会に参加することが現実問題として望ましい」と述べた。