(パ・リーグ、ソフトバンク2−5日本ハム、25回戦、日本ハム15勝9敗1分、22日、ヤフオクD)日本ハムは22日、ソフトバンク最終戦(ヤフオクドーム)に5−2で勝利し、直接対決に2連勝。136試合目で4年ぶりの優勝へのマジックナンバー「6」が今季初点灯した。前日21日の同戦に先発登板し9勝目を挙げた大谷翔平投手(22)が、「3番・DH」で登板翌日ではプロ4年目で初めて先発出場。4打数2安打と気を吐き、チームの5連勝に貢献した。ライバルに2ゲーム差をつけて、最短V決定は25日。二刀流男がフル回転する。

 メンバー発表の場内アナウンスに敵地がどよめいた。前日21日に「8番・投手」のリアル二刀流で勝利に導いた大谷が、登板から“中0日”で「3番・DH」として志願の先発出場。見事に白星を呼びこみ、4年ぶりのリーグVへの道筋を照らした。

 「(21日は)久々に112球投げましたが、疲労感などはなく、うまく入れました。今後は全部勝つつもり。残り試合は少ない。僕自身は全部出るつもりで準備する」

 プロ1年目の2013年7月、先発で5回2/3を投げた翌日に代打出場したケースはあるが、先発出場は初めて。栗山監督の起用に結果で応えた。一回は武田からチーム初安打となる左前打。3−2で迎えた七回一死ではバットを折られながらも右前に運び、中田の25号2ランにつなげた。

 高い目標を掲げ、あえて重圧をかける男だ。自身初の「1番・投手」で先発出場した7月3日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)の試合前、有原らに言い切った。「貪欲に本塁打を狙います!」。一回に初球をたたいて先頭打者本塁打を放ち、周囲を驚かせた。さらに前日21日は「打席に立ってまたここ(インタビュー)に戻りたい」と宣言。お立ち台に上がることはかなわなかったが、疲労が残る中、中軸の役割を果たした。

 「ちょっと負担がかかりすぎたけど、残り試合のことを考えてやった。昨日(21日)の勢いのままいかせた。熱い思いを止めることはマイナス」

 これまで登板前日と翌日は投手調整に専念させてきた栗山監督が、初めて“中0日”の打者先発起用を決断した理由を明かした。強行出場が実り直接対決2連勝。チームにとって4年ぶり、大谷にとってはプロ入り後初となる歓喜の瞬間は、最短で25日にやってくる。6月14日に最大11・5ゲーム差をつけられ、1度はマジック点灯を許しながらも、逆転優勝へ−。残り7試合、二刀流男が「メークドラマ北の国から」のラストシーンを演出する。 (中田愛沙美)

データBOX

 〔1〕日本ハムがソフトバンクとの直接対決に勝利し、日本ハムに優勝へのマジックナンバー「6」が初点灯。ソフトバンクは自力優勝の可能性が消滅した。ソフトバンクは残り8試合に全勝して勝率.628。日本ハムは残り7試合のうち6試合に勝てば勝率.629で上回るため。現日程での最短優勝決定日は25日。

 〔2〕パ・リーグの優勝マジックはソフトバンクが2日に「20」を点灯させたが4日に消滅。この日、日本ハムに「6」が出た。優勝マジックが最初に点灯させた球団から他の球団に移ったのは、2010年以来6年ぶり。同年は阪神→中日、西武→ソフトバンクとセ、パともに優勝マジックが移り、後に点灯させた中日、ソフトバンクがリーグ優勝を飾った。