紹興中芯集成電路製造(688469/上海)が5月10日、上海証券取引所の科創板に新規上場した。公開価格5.69元に対し、初値は10.72%高い6.30元だった。終値も初値と同値の6.30元だった。
 
 同社は2018年設立で、21年に株式会社化した。中国の半導体大手・中芯国際が19.75%の株式を持つ。MEMS(微小電気機械システム)やパワーデバイスなどに用いるシリコンウエハーの代理製造、モジュールの実装・テストを主業務とするファウンドリー企業。製品はスマート電力グリッド、新エネルギー自動車、風力発電、太陽光発電、コンシューマーエレクトロニクス、5G通信、IoT、家電用品などの分野に用いられている。21年のシリコンウエハー代理生産専門企業における売上高世界ランキングで15位、中国国内で5位。また、中国のCCIDコンサルティングの「2020年中国MEMS製造白書」では営業収入能力、ブランド知名度、製造能力、製品能力の4方面から判断した中国大陸MEMS代理生産企業総合ランキングで1位とされた。

 22年12月期の売上高は46億633万元(前期比2.28倍)、純損益は15億9502万元の赤字(同13.38%の赤字増)。会社株主に帰属する純損益は10億8843万元の赤字(同11.92%の赤字減)。
 
 新規上場に伴い調達予定の125億元(約2442億円)は、約12%の15億元をMEMSおよびパワーデバイス半導体チップ製造・後工程生産拠点技術改良プロジェクトに、約53%の66億元をシリコンウエハー生産拠点建設プロジェクトに、約35%の43.40元を流動資金の補充に用いる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)