中国人旅行客が電気炊飯器を爆買いした背後には、「毎日おいしいご飯を食べたい」というニーズがあるのは一目瞭然だ。おいしいご飯を炊くためには、電気炊飯器ももちろん重要だが、コメそのものの質も非常に重要だ。コメの質が低ければ、どれだけ電気炊飯器が高性能でもご飯をおいしく炊き上げるのは困難だ。

 そのため、中国では日本のコメを求める消費者が近年増えつつあるようで、中国メディアの今日頭条はこのほど、日本でわざわざコメを購入する中国人消費者もいると伝えつつ、「中国人消費者が日本のコメを欲しがる理由」を考察している。

 中国で2013年、コメのカドミウム汚染が大きな社会問題となった。カドミウムは人体にとって有害な物質であり、中国全土のコメの10%ほどがカドミウムに汚染されているとの報道も見られた。

 中国産のコメがカドミウムに汚染されたのは、中国で土壌汚染が進んでいるためだが、記事は「コメは中国人にとっての主食であり、カドミウム汚染による食の安全問題によって消費者は国外にコメを求めざるを得なくなった」と指摘。

 続けて、多くの中国人消費者は「日本のコメの栽培環境は中国国内より優れている」と認識、さらに日本人は真面目で厳格であり、日本産は高品質の代名詞であるため、「日本産のコメなら安心」かつ「日本のコメは味も良い」と考える消費者が増えているのだと指摘。これが中国人消費者が日本産のコメを求める理由であると論じた。

 中国産の製品に安全問題が生じ、消費者が中国産を敬遠して国外産を求めるようになったというのはメラミン混入が問題となった粉ミルクとまったく同じ経緯だ。中国国内では食の安全性に対して消費者が不信を募らせる一方で、日本製については信頼を寄せている。これは日本企業にとっては大きなビジネスチャンスだと言えるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)