安倍晋三首相は8月末に開かれた第6回アフリカ開発会議(TICAD6)で、今後3年間で官民あわせて総額300億ドル(約3兆円)の投資を行う方針を示した。対アフリカ支援で先行する中国は日本の動きに警戒を高めている。

 中国メディアの環球網はこのほど、アフリカ支援において中国に「数」で敵わない日本は「質」の高い支援を打ち出してきたと伝えつつ、その言葉には「中国のアフリカ支援は質が高くない」という意味も含まれると主張する記事を掲載した。

 記事は、日本が世界でもっとも発展した国の1つであることは誰も否定しないと伝える一方、アフリカのように発展途上の地域において、日本の「高品質」なインフラが現地に貢献している例は少ないと主張。また、日本は高品質な自動車を生産できるかもしれないが、アフリカで実際に走っているのは日本国内ではすでに淘汰された中古の日本車であると論じた。

 さらに、高品質の支援を打ち出した日本に対し、「高品質であれば当然、高額であると同時に求められる技術水準や維持費も高いことを意味するはず」とし、それはアフリカの現状の発展水準から逸脱した要求であると主張。アフリカ諸国が現段階で求めているのは高品質ではなく、費用対効果の高いインフラであるとし、質の高い支援ではアフリカ諸国が抱える問題を解決できないと主張した。

 安倍首相が打ち出したアフリカ諸国に対する「質」の高い支援について、中国は「国連の常任理事国になる野望を実現するためのバラマキだ」などと批判を展開しているが、これは日本の動きに対する警戒心の現れと言えよう。今後、日本と中国のアフリカにおける競争はますます激化することが予想される。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)