世界のスーパーコンピューター性能上位ランキング「TOP500」で、純中国製スパコン「神威太湖之光」が初の世界1位を獲得するなど、中国は近年、スパコンの分野で著しい成果を挙げている。

 しかし、近年はスパコンよりもずっと計算速度の速い「量子コンピューター」の開発が各国で進められており、米国はこの分野で一歩先を行っているようだ。中国メディアの電子工程網はこのほど、「量子コンピューター」の開発で中国が出遅れていることを指摘する文章を掲載した。

 量子コンピューターは、従来のコンピューターで1000年以上かかる問題を数時間ないし数分で解くことができるほど計算が速いとされている。記事は、「既存のスパコンが通常ミサイルなら、量子コンピューターは核弾頭」と例えている。

 仮に今後、量子コンピューターが実用化され、暗号解読などに利用されれば、現在世界中で使用されている「RSA暗号」の安全性は崩壊する可能性があり、各国政府のみならず、銀行や軍隊にとっても脅威となる可能性があると主張。量子コンピューターの実用化が世界に与える影響は「原爆の登場と同等」であると論じた。

 一方、世界に大きな影響をもたらしかねない量子コンピューターの開発において、中国は大きく出遅れていると指摘。米国などでは量子コンピューターの研究は30年ほど前から始まっているとしながらも、中国はまだ研究が始まったばかりで、せいぜい10年程度しか蓄積がないと紹介、研究開発の遅れや実用化の遅れは中国の安全保障にとっても大きな脅威になりかねないことを指摘している。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)