昨今の中国では、本気で「お金があれば世の中何でも解決できる」と思っている人がいるのではないかと感じるトラブルが、しばしば見受けられる。金持ちの息子が交通事故を起こして「カネならある」と事故をもみ消そうとするくらいではもう驚かないが、習い事に遅刻した3歳の子までもが「カネならある」と言ったとなると、いよいよ来るところまで来たのかと思ってしまう。

 中国メディア・長江網は26日、「3歳の子どもが『カネならある』と叫ぶのは、教育の失敗によるものだ」とする記事を掲載した。記事は、このほど中国国内で習い事に遅刻してやってきた3歳の女児が「カネならある」と2回も口にするという「事件」が発生し、ネット上で議論を巻き起こしたという中国国内の報道を紹介したうえで、この件から浮き彫りになった中国社会の問題について論じている。

 記事は、子どもに誤った金銭感覚を植え付けるのは「家庭教育の失敗によるもの」と解説。親としては「金銭万能論」は教育の目標ではなく、単に問題解決方法の1つという感覚かもしれないが、「子どもの好みや選択を尊重する一方で、教師や他の子どもたちに対するリスペクト、さらには金銭の価値に対する尊重を無視しているのである」と評した。

 そのうえで、「金銭に対して過度に仰ぎ奉れば、自分を見失うことになる。かといって過度に見下しても、誤った心理状態になりかねない。いずれにしても、金銭が持つ価値の軽視になるのだ」と説明。「カネならある」と口にする3歳児の家庭教育について叱責するよりも、子どもたちに金銭の価値を正しく理解させるにはどうしたらいいかを考えるべきなのであると論じた。

 仮に自分がその子の親だとして、わが子が「カネならある」などと口にしたらどう思うだろうか。そして、本物の親がこの話を聞いてどう思ったかも気になる。もし恥ずかしさや怒りをちっとも覚えず、正当性ばかりを主張するようであれば、この親の金銭感覚を変えなければなるまい。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)