中国メディア・中国国際放送局は27日、日本の経済界訪中団が先日中国を訪れて、中国側と折衝を行ったことについて、「訪中団が『企業の撤退』について提起した原因は何なのか」とする記事を掲載した。

 記事は、訪中団が中国側に経営環境の改善に関する提案を行い、その中で、国外企業の中国市場撤退時に、統一的に処理する窓口の設立を要求したとする日本メディアの報道を紹介。日中韓FTA、鋼鉄の生産過剰などといったテーマもあったなかで、「中国撤退」がより注目されたとしたうえで、要求の背景について考察した。

 背景の1点目として、日本の技術力の優位性が薄れるとともに、安倍晋三首相が「親米疎中」路線をとっていることで、日本企業による対中投資が減少していることを挙げた。また、2点目については、対内的には日本の政局を左右し、対外的には民間外交の力を持つ経済団体の力を利用し、日本政府が「日本標準」による現地経済コントロールを期していると説明。「訪中団の提案は外交上の探り的行為であるとともに、明らかな強要である」とし、中国としても「外交的な方式で適切に処理すべきだ」と論じている。

 記事はさらに、日本からの「強要」に対応するには、まず自身を固める、すなわち国内経済の発展をすすめる必要があると指摘。世界的に厳しい経済状況の中で構造改革を進めるには「GDP絶対主義を改め、国民の生活水準向上を出発点とする」、「金融や不動産、インターネット経済ではなく、製造業を柱とする実体経済をしっかり発展させる」、「重要な戦略任務を国内の改革に置く」という3点が重要であると主張した。

 中国語において何かを列挙する際によく言われる「重要なものは後ろに持ってくる」という法則が当てはまるならば、文章が中国政府に一番求めているのは「重要な戦略任務を国内の改革に置く」という事になる。ネット上で対日抗争や対外戦略強化を声高に叫ぶ一部の人間はさておき、少なからぬ中国国内の一般市民はこの考えに賛同するのではないだろうか。対外戦略ばかりに執心し、国内の改革が疎かになれば、「民」が離れていく。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:(C)Songquan Deng/123RF)