中国メディア・中国青年報は28日、日本が「第4次産業革命」と呼ばれる国際的な技術革新競争のなかで、「未来への投資」に力を入れるプランを着々と進めているとする記事を掲載した。

 記事は、8月に安倍晋三内閣が約28兆円規模という「未来への投資を実現する経済対策」を決定したと紹介。その効果への期待に対する見方はさまざまであるが、その中で未来の技術や産業に着目した内容については「十分注目に値する」と説明した。

 そして、同対策では第4次産業革命、モノのインターネット(IoT)、知的財産戦略などの概念を明確に示し、人工知能や新素材、宇宙航空、エネルギー産業などの基礎研究の充実を強調しており「安倍政権が国の中核となる競争力を高めようとする決心が十分に示されている」と解説している。

 また、10月1日に施行される「特定国立研究開発法人による研究開発等の促進に関する特別措置法」についても言及、「安倍政治で騒がしい中でこの法案が可決されたことは、日本が決して国の根本に関わる真剣な部分も決して疎かにしていないことを説明するものだ」と論じた。

 記事は、近年日本の「産業衰退論」がクローズアップされているとする一方、「GDP世界3位、数十年にわたり世界の工業ピラミッドの頂点にいた国の底力を過小評価するのは賢明ではない」と指摘。加えて、日本という国は奮発して強くなろうという時には往々にしておとなしさが目立つのだと説明した。そして最後に「安倍首相は軍民混合の産業体系を利用し、日本を再び軍需大国、軍事強国にしようとしているのだ」と主張した。

 最後の評論部分については「ああやっぱりそこに持って行くのか」という印象は否めないが、日本が新たな産業革命に向けて着実に歩みを進めようとしている状況を比較的冷静に紹介していると言えるだろう。家電企業の不振が続けざまに取り沙汰されたことによる「日本の産業はもうダメ」という一辺倒な見方から、冷静かつ客観的に様々な見方が出てくるのは、中国にとって良い傾向だ。もっとも、安全保障や軍事的なテーマでは相変わらずの一辺倒なのだが。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)