日本でバブル経済が崩壊してから約25年が経過した。国内外では日本経済が「失われた20年」を経て、さらに「失われた30年」になりそうであるとの見方も出ているようだが、バブル崩壊後の日本経済を肯定的に見る者も一部にいるようだ。

 中国メディア・今日頭条は7日、「日本は不動産バブル崩壊後、3つの奇跡を作りだした」とする記事を掲載した。記事は、バブル崩壊後に日本政府の債務が急激に増加したことについて、「確かに日本経済の低迷に関係がある」とする一方で、「しかし、その主な原因は高齢化や社会保障・福祉の整備にあるかもしれない」と解説した。

 また、日本政府による「すすんで不動産バブルを崩壊させ、為替レートの大幅上昇を助ける」という政策的選択は、「バブル崩壊後の日本経済に3つの奇跡をもたらした」としている。

 その「3つの奇跡」とは、「日本企業が大いに国外進出を果たし、海外において新たな日本を作りあげたこと」、「世界的に影響力・競争力を持った製造企業を作りあげたこと」、そして「高齢化社会にマッチした、しっかりした社会保障制度を構築したこと」の3点だ。

 記事は「不動産バブルの崩壊があってこそ、日本の金融資源や貴重な土地資源は、初めて実体経済や製造業の革新に向けられるようになった。そして、大幅な為替レート上昇で日本企業を国外に出させ、最終的に実体経済と製造業の復活を実現したのである」と論じている。
 
 実体からはかけ離れた株価や不動産価格によるバブル景気が終息したことで、日本経済はより地に足のついた、リアルな経済状況へと転換した。見方によっては確かに「失われた」のかもしれないが、バブル時代に見えなくなっていたものが見えた、得られなかったものが得られたとう面も確かにあるはずだ。

 中国も今、大都市を中心に実体からかけ離れた不動産価格の高止まりが続いている。半ば浮足立った現状が崩壊すること自体よりも、崩壊後のビジョンや方向性が描けないまま崩壊を迎えることの方が恐ろしいのではないだろうか。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)