日本を訪れる中国人旅行客が質の高い日本製品を買い求めるのは、自らの生活の質を高めたいという欲求があるためだ。中国経済は大きな発展を遂げたが、1人1人の中国人消費者の生活の質は向上の途中段階にあるといえる。

 中国メディアの天天快報は11日、日本人と中国人の生活の質には「大きな差」があると指摘し、生活の質を高める要素は決して「モノ」ではないという見方を示している。

 まず記事は、日本人の生活の質の高さを示す要素の1つとして「環境意識の高さ」を挙げ、日本人は豊かでありながら浪費をしないと指摘。むしろ節約や倹約が美徳とされていることを伝えた。一方中国は日増しに豊かになっているが、浪費や贅沢こそが豊かな生活であると誤解する向きもあるとし、浪費や贅沢が腐敗や汚職の温床となっていると批判した。

 また、日本では人と人の信頼関係によって社会が成り立っていると指摘。中国ではホテルに宿泊するにあたって、まず押金と呼ばれる保証金を支払う必要がある。これは備品を盗んだり、チェックアウトをせずに逃げたりしないようにするための保証金だが、こうした制度は日本にはない。それでも日本人は備品を盗んだり、逃げたりはしないと伝えつつ、こうした信頼関係が社会全体で構築されていることはまさに「生活の質」の高さを示すものであると論じた。

 中国では経済成長に伴って、社会に拝金主義が蔓延っているという批判も存在する。そのなかで、生活の質は「モノ」によって左右されるのではなく、「精神」によって決まるという記事の主張は非常に興味深い。中国の社会や消費者が「モノ」や「カネ」に左右されなくなるにはもう少し成熟の時間が必要なのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)