同じメニューの食事を口にしたとしても、食べた場所の雰囲気が変われば、食事に対する印象も変わってくる。特に外食産業においては、料理の味とともに店の雰囲気も重要なのである。客としても、ざわついた店、落ち着いた店、明るい店、暗い店など、異なる雰囲気の存在はとてもありがたいのだ。

 中国では、賑やかなレストランや食堂が多い。よく言えばにぎやかだが、悪く言えば雑然として騒々しい。一般庶民でも気軽に通えそうな店となると、なおのことだ。もし賑やかな店が並ぶ中でひっそりと静かな佇まいの店があったならば、客が寄り付かない不人気店かもしれない。

 中国メディア・今日頭条が13日に掲載した、日本における「公共スペース」の環境や衛生が優れていることを紹介する記事のなかで、トイレやゴミ箱などと同時に「レストランの静かさ」が取り上げられている。記事は、シックな佇まいで暖色系の薄暗い照明が灯った飲食店の店内を撮影した画像を示したうえで「これは日本のあるレストラン。見たところ、とても静かで清潔なようだが、実は日本ではこのようなレストランが非常に多いのだ」と説明した。

 一方、中国にもこのような店はあるものの、それは高級店に限られ、小さな食堂のようなレストランにおいては「この点が明らかに不足しているのである」と論じている。

 今の中国は「高級感のあるレストランか、超大衆的な食堂か、それともファストフード店か」という状況にあるのかもしれない。今後中間層が増え、食べることと同時に店の雰囲気にもこだわる消費者が増えてくれば、中国にも様々な雰囲気を持ったレストランや食堂が増えてくることだろう。中国での食事はみんなでワイワイガヤガヤ賑やかに食べるイメージではある。そこをあえて覆す、新たな文化を生むような流れが出てくると、おもしろい。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)