これまで主に工場の製造ラインで進んできた自動化が、われわれの身近なところでも進み始めている。15年7月に長崎県のハウステンボス内に開業した「変なホテル」はロボットがチェックインを受け付けることで注目を集めたが、これも身近なサービスの自動化の一例と言えるだろう。シンガポールの華字メディア・聯合早報は17日、「日本のサービス業が無人化に向かって邁進している」とする記事を掲載した。

 記事は、現在日本が「清潔第一」、「サービス至上」という2大「チャンピオン分野」をロボットの身に委ねようと尽力していると紹介。1980年代に生産ラインの人手が不足した日本の工場においてオートメーション化が積極的に進められたが、21世紀に入ってサービス業で人手不足が多く発生するようになり、清掃員や給仕係といった仕事をロボットにさせざるを得なくなっているとした。

 そのうえで、日本の大手小売チェーンのイオングループが、無人精算システムに続いて400台の「巡回掃除ロボット」を導入する計画を発表したと紹介。掃除ロボットは閉店後に「出動」し、店内の床をきれいに清掃するほか、センサーによって異物をチェックすることが出来ると伝えた。
 
 さらに、パナソニックが「各業界と手を組んで無人化戦略を進めている」とし、同社を見学したところ、シンガポールの病院でも使われている薬剤運搬ロボット「ホスピー」が、各種飲料を運ぶロボットに改装されていたことを説明。同社が今後、レストランやシアターで客に飲料や食べ物を運ぶロボットへの「転職」を戦略として掲げていることを紹介した。

 そして、同社の戦略企画部門関係者が「日本の旅行業は2020年には4000万人の観光客を迎え入れることになるが、厳しい人手の問題に直面している。国がサービス業や観光業関連のロボット開発を奨励しており、当社も積極的に開発済みロボットのモデルチェンジを図っていきたい」と語ったことを併せて伝えた。

 ロボットが動き回って掃除をしたり、給仕をしたりという光景に対して近未来的なイメージを持ち続けてきた人も少なくないだろうが、それがいよいよありふれた日常的な光景になろうとしている。科学や技術の進歩は偉大だ。不足する労働力を補うという状況もあって、日本ではサービス業におけるロボットの普及が急速に進みそうだが、新しいもの好きな観光客にとっては日本を訪れたいと思う理由の1つになるかもしれない。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)