かつては「情報コード」というと、縦線が並んだバーコードばかりをイメージしたものだが、今ではQRコードに代表される2次元コードを日常生活の至るところで見るようになった。中国でも2次元コードは広く普及しているが、「情報の安全を脅かしている」との言論も出ているようだ。中国メディア・経済参考報は12日、「中国の2次元コード、国外の標準が独占状態 情報の安全問題が頻発」とする記事を掲載した。

 記事は、先日上海ディズニーランドにチケット関連の技術や管理サービスを提供していた企業の社員が、技術的な問題点を利用して同テーマパークのチケットの2次元コード2600件分余りを盗み取ったうえで、1700枚の偽造チケットを製造販売していたことが明らかになったと紹介。2次元コードは各種チケットのほか、インターネット、工業、行政などの分野にも広く用いられていると同時に「巨大な情報安全リスクを伴っている」とした。

 そして、「大きな問題は、現在われわれが使っているものが国外の2次元コード技術である点にある。そのオープンさが安全問題を頻発させ、管理を難しくさせている」と中国2次元コード連盟の張也平事務局長が語ったことを伝えた。

 記事は、現在中国で広く用いられているのが日本のデンソーが1994年に開発したQRコードであると紹介。中国国内にはQRコード以外にも中国国産の「漢信コード」、「GMコード」、「CMコード」、さらに米国のPDF417コードといった計5規格が存在するものの、普及が早く応用範囲も広いためにQRコードが主流になっていることを説明した。

 そのうえで、実際に中国国産コードは国外の規格に比べても遜色がなく、QRコードなどに代わって利用できる能力を持っているものの、政策的な助成が不十分であるために普及が進まない状況であるという同連盟の徐順成理事長の話を伝えた。そして、国レベルで規範化を強化することで、自前の2次元バーコードを普及させるべきであるとする張氏の話を併せて紹介している。

 世の中には、便利になるのと引き換えに高まるリスクもある。よりセキュリティが強化されたシステムの導入を期待する一方で、個人でもリスクの可能性を把握しようとする努力は必要だ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)