内閣府が先月7日に公表した調査結果によると、仕事や学校に行かず、6カ月以上家族以外とほとんど交流せずに自宅にいる「ひきこもり」(15〜39歳)の人は、全国に約54万人いるとされる。

年齢層を広げ、外部との交流はあるがやはり仕事をしていない「ニート」を含めると、その数は確実に数倍になる。

病気や障害で働けない人が一定数いるにせよ、今は親に頼って生活しているこうした人々が、このまま経済的に自立できずにいれば、よほどの資産家でもない限りいずれ生活保護を受けることになる可能性は高い。その費用は国や自治体にとって大きすぎる負担となる。

もちろん、行政の側もこういった状況を認識し、職業訓練や就業支援をはじめとしたサポート体制を整えている。しかし、何年も、ことによると10年以上も社会とかかわりを持たずに過ごしてきた人が、外に出て働くということは、やはり簡単ではない。

■「ひきこもり・ニートの99%は就労できない」が現場の常識

『ひきこもり・ニートが幸せになるたった一つの方法』(雷鳥社刊)の著者で、公的機関のひきこもり相談員として、ひきこもりの自立支援に従事した経験を持つ伊藤秀成さんは、支援現場の常識は「ひきこもり・ニートの99%は就労できない」だとしている。

多くの人が想像する「ひきこもり・ニートからの脱出」とは、「正社員として就労し、いずれ経済的に自立する」というプロセスだろう。実際に国は、そのプロセスをモデルとして支援を行っている。

しかし、仕事として多くのひきこもりやニートと接してきた伊藤さんが、こういうケースに出会ったのはわずか一度。

就労する意欲があっても「正社員」のハードルは高い。非正規雇用では、継続的に自立した生活を送ることができるか心もとない。そして、そもそも働く意欲のない人も一定割合存在する。

ひきこもり・ニートにとって「正規雇用から経済的自立」というプロセスはかくも困難なものなのだ。

■「働く」という選択肢は現実的か?

となると、こんな疑問も出てくるだろう。「ひきこもり・ニートにとって、“働く”という選択ははたして現実的なのか?」

つまり、何らかの方法で金を稼がなければいけないとして、確率の低い「正規雇用」を無理に目指す必要はあるのか、ということだ。この問いに対し、伊藤さんが出した結論は「NO」である。

働く意欲に乏しく、特別なスキルもなく、人付き合いが苦手なひきこもり・ニートはどうやって金を稼げばいいか。伊藤さんはその手法として「株式投資」を推奨。種銭の作り方から、適した投資の種類、そして細かな投資手法まで詳しく解説している。

ひきこもり・ニートにとって「正社員」という生き方は堅実ではあっても、実現と継続が難しい。それならば、ひきこもっていてもできる方法で金を稼ぎ、自立するほうが、本人にとっても家族にとっても幸せではないだろうか?

あなたは、この問いにどう答えるだろう?
はたしてどちらが現実的で幸福な選択肢だろうか?
(新刊JP編集部)