[J1第2ステージ12節]
鹿島アントラーズ 3-0 ジュビロ磐田
9月17日/県立カシマサッカースタジアム
 
 いくらノーゴールに終わろうとも、攻撃面でその存在感は絶大だった。
 
 鹿島の前線で、背番号33は幾度となくチャンスに顔を出してはスタンドを沸かせた。裏へ抜け出した赤?への配給、鋭い突破からのCK奪取、決定機につながる土居とのワンツー。
 
 そうした利他的な振る舞いはもちろん、山本のパスから巧みに相手の最終ラインの背後を突けば、伊東のクロスに合わせて惜しいシュートを放つなど、自らも果敢にゴールを狙っていった。
 
 とりわけ、鈴木とのコンビネーションは息が合っていた。68分には鈴木の右クロスからボレーで狙う。さらに終了間際には再び、鈴木のお膳立てからGKと1対1の場面を迎える。しかし、相手GKのファインセーブもあり、いずれもゴールには結びつけられなかった。
 
 第1ステージで金崎は、チームトップの8得点を記録している。しかし、第2ステージでは2節・広島戦で決めた1得点が唯一のゴールだ。
 
 9節・湘南戦で70分に途中交代を命じられた際、石井監督へ不満を露わにした態度がハリルホジッチ監督に咎められ、日本代表の9月シリーズでは招集されなかった。クラブではゴール欠乏症に陥っている。
 
 スランプと言われても、おかしくはない――ただ、磐田戦を視察した日本代表の手倉森コーチの眼には、金崎のパフォーマンスはポジティブに映ったようだ。
 
「身体を張っていたし、こういう当たりの激しいゲームでは貢献度が高いよね」
 
 思うように得点できなくても、鹿島で不可欠な存在であることに変わりはない。その証拠に、第2ステージも4節・甲府戦以降、常にスタメンに名を連ねている。
 
 クラブでも、日本代表でも、完全復活が待ち望まれている。今はまだ、生みの苦しみかもしれない。しかし、苦しい時期を脱した時――そのゴールで、鹿島を、ハリルジャパンをより高みに引き上げてくれるはずだ。それだけの実力は、間違いなく金崎にはある。
 
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)