【マンチェスター・ユナイテッド|チーム&監督 採点&寸評】
チーム 7.5
過去2節の閉塞感を払拭。前半の序盤こそ主導権を相手に譲ったが、先制点以降は完全に試合を支配した。2列目がポジションチェンジを繰り返し、できたスペースには全速力で両翼や中盤が走りこむ攻撃的なサッカーを展開し、一気に4ゴールを挙げてほぼ前半だけで試合を決めた。
 
監督 ジョゼ・モウリーニョ 7
ルーニーをベンチスタートした采配は、中盤から前の流動性のアップという大きなプラスアルファーを生み出した。ネガティブ・トランジション(攻→守の切り替え)など守備面の穴は見て取れたが、とにかく攻撃的なスタイルで大勝を手繰り寄せた。それが指示だったのか、選手の自主性だったのかは定かではないが、良いサッカーを見せたチームの監督は、悪い時は問答無用で批判されるのと同様に、しっかりと評価されるべきだろう。
 
【マンチェスター・ユナイテッド|選手採点&寸評】
[GK]
1 ダビド・デ・ヘア 6
前半はほぼ出番なしで、後半も54分に大量得点の油断からかキックミスを犯したぐらい。59分のグレイのミドルシュートからの失点はほぼノーチャンスだった。
 
[DF]
3 エリック・バイリー 6.5
競合いで飛ばない悪癖を試合中に何度か見せたが、大勢には影響なし。90分間を通じて出足の良いインターセプトで相手の攻撃をシャットアウトした。
 
12クリス・スモーリング 7
激しい守備で相手に自由を与えず、22分には、コーナーキックから流れを変える大きな先制点をゲット。攻守ともに勝利に貢献した。
 
17 ダレイ・ブリント 7.5
22分、42分にCKから抜群のクロスで1点目と4点目をそれぞれアシスト。40分には、機転のきいたショートコーナーで相手の虚をつき3点目の起点にもなった。その他のインプレーでも好パフォーマンスを披露した。
 
25 アントニオ・バレンシア 6.5
何度も右サイドを駆け上がって攻撃に幅をもたらし、守備でも常に対面の相手にプレッシャーをかけ続けた。もともと球離れが悪く左足をあまり使えない選手だが、左足でのクロスやダイレクトで叩くなど、いい意味で“らしくないプレー”を見せ、成長を感じさせた。
 
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
[MF]
☆MAN OF THE MATCH☆
6 ポール・ポグバ 8
何度もボックス内に飛び込み、ユナイテッドの攻撃に厚みをもたらす。27分のイブラヒモビッチがフリーで放った惜しいシュートのシーンを含め、相手の裏をつく絶妙な浮き玉パスを複数回ストライカーに提供。42分にはコーナーから頭でユナイテッド復帰後の初ゴールを決めた。
 
8 ファン・マヌエル・マタ 7(87分OUT)
前半の序盤は消えていたが、徐々に存在感を発揮。低い位置からボールを引き出し、ショートパスでリズムを作った。チームを勢いづかせる2点目を決め、ラッシュフォードの3点目もお膳立てした。
 
14 ジェシー・リンガード 6.5(78分OUT)
マタとのポジションチェンジや、イブラヒモビッチが下がってできたスペースに何度も走り込んで、チームに躍動感をもたらした。37分に決まったマタの3点目のアシストを記録できたのは、絶妙なポジショニングの賜物だ。唯一の失点となった場面ではグレイへの寄せが甘いうえに、横のコース切りも甘かったのが残念。
 
19 マーカス・ラッシュフォード 7.5(83分OUT)
リンガードと同様に、何度もスペースに飛び込み続けた。25分のカウンターでは一度は決定機を外したものの、40分のコーナーキックでは、ブリントのトリックプレーからマタを経由し、落ち着いて3点目を決めた。
 
21 アンデル・エレーラ 6
ポグバが高い位置をとっていたため、事実上のアンカーに。中盤の底という慣れないポジションをなんとかこなしたが、上位チーム相手だとこの起用法は難しいかもしれない。
 
[FW]
9 ズラタン・イブラヒモビッチ 6
チーム最多の5本のシュートを放つなど、無理な体勢からでもシュートに持っていく柔軟さと、ゴールへの貪欲さを見せたがゴールはなし。ただ、引いてボールを受けて組み立てるなど、ゴール以外での貢献度は高かった。
 
[交代出場]
16 マイケル・キャリック 6 (78分IN)
リンガードと交代して中盤の底に。安定した組み立てと、絶妙なカバーリングでチームを落ち着かせた。
 
10 ウェイン・ルーニー −(83分IN)
ラッシュフォードと代わるが、この日もキレはなく、体は重そうだった。
 
18 アシュリー・ヤング −(87分IN)
マタに代わってピッチへ。出場時間も短く、特筆すべきプレーはなし。
 
※MAN OF THE MATCH=この試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
【レスター|チーム&監督 採点&寸評】
チーム 5
立ち上がりは全員がリトリートし、コンパクトな守備を披露するも、先制点を献上したことで浮足立ち、ポジショニングでもミスを連発。前半だけで大量4失点を食らった。攻撃もグレイのゴールで一矢報いるのがやっとだった。
 
監督 クラウディオ・ラニエリ 5.5
全員を自陣に引かせるという普段以上に守備的な戦い方は、序盤は機能していただけに間違った選択ではなかった。先制されてから選手たちが集中力を欠いたことが誤算だっただろう。後半はマハレズとヴァーディーを下げてシステムを4-1-4-1に変え、バランスを取った。
 
【レスター|選手採点&寸評】
[GK]
21 ロン=ロベルト・ツィーラー 5.5
1失点目はボールに触れていただけに弾き出したいところだった。それ以外の失点はいずれも相手がフリーだっただけにノーチャンス。
 
[DF]
5 ウェズ・モーガン 5.5
失点直後にチームを鼓舞したキャプテンだが、ラインコントロールをしきれずに何度となく最終ラインを打ち破られてしまった。
 
6 ロベルト・フート 5
イブラヒモビッチとの肉弾戦で弾き飛ばされて多くのチャンスを与えたほか、局面でボールウォッチャーになる場面もあるなど、終始精彩を欠いた。
 
17 ダニー・シンプソン 5.5
中央突破にかかる相手に対応しようと絞り気味のポジション取りをするも、37分の失点シーンでは絞りきれずにスペースを与え、マタに易々と突かれてしまった。
 
28 クリスティアン・フクス 5.5
リンガードのフリーランニングに付ききれず、何度かピンチを迎えた。ビルドアップでもミスパスが続くなど攻撃面でもプラス要素をもたらすことができなかった。
 
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
[MF]
4 ダニー・ドリンクウォーター 5.5
守備に追われて余裕が持てなかったのか、ボールを奪ってもクリアするのが精一杯。いつものようにカウンターの起点となるロングボールを前線に届けられなかった。

11 マーク・オルブライトン 6(62分OUT)
オーバーラップを繰り返す対面のバレンシアの背後を突くなど機動力を発揮。しかし、決定的なシーンを創出することはできなかった
 
13 ダニエル・アマーティー 5
自由に動き回る相手MF陣の的を絞りきれず、背後を頻繁に突かれて大量失点の主因に。カットしたボールを前線に上手くつけられない稚拙なビルドアップも目立った。
 
26 リャド・マハレズ 5.5(46分OUT)
頻繁に攻め上がるブリントに対する守備に追われ、攻撃に参加する時間も余力はなし。華麗なフェイントからのドリブルを披露することなく前半だけでベンチに退いた。
 
[FW]
9 ジェイミー・ヴァーディー 5(46分OUT)
味方のサポートが少なかったとはいえ、身体能力の高いバイリーとのマッチアップでも勝つことができず、シュートはゼロ。ほとんど試合に絡めず、ハーフタイムの交代も致し方ないか。
 
19 イスラム・スリマニ 5.5
力強さと高さを利したポストプレーで起点となるも、劣勢に立たされた25分以降はボールを引き出せず。前節に見せたゴール前での迫力もなく、存在感が薄れていった。
 
[交代出場]
10 アンディ・キング 5.5(46分IN)
4-1-4-1のインサイドハーフに入り、ポグバとマッチアップするも、フリーにしてしまうシーンが散見した。
 
22 デマライ・グレイ 6.5(46分IN)
攻撃を活性化すべく、後半開始とともにピッチへ。59分にカットインからスーパーゴールを決めて、指揮官の期待に応えてみせた。

15 ジェフリー・シュラップ 5.5(62分IN)
運動量が低下していたオルブライトンに代わって投入されるも、推進力のある縦への仕掛けは鳴りを潜めた。
 
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。

文:内藤秀明(マンチェスター・U)、サッカーダイジェストWEB編集部(レスター)