【チーム採点・寸評】
G大阪 6
アグレッシブに突き進んだ大森の鮮烈ショット、藤春→長沢、そして米倉の執念のシュート(記録は藤春の得点に)で3ゴール。なかなか機能しなかった今野から遠藤にスイッチした後半、パスが回り出して主導権を掴んだ。いくつかの課題が見えたが、価値ある勝点1だ。

【G大阪 3-3FC東京 PHOTO】負けられないG大阪、ロスタイムに同点に追いつき辛くもドロー
 
【G大阪|採点・寸評】
GK
1 東口順昭 5.5
味方DFに当たってコースが変わったこともあるが、前半のうちにFC東京にミドル2発を叩き込まれる。後半は立ち直して、75分には中島の決定的なシュートをセーブ。それでも90分に平山に壁を破られ、計3失点。

DF
MAN OF THE MATCH
14 米倉恒貴 7.5
得意のオーバーラップは限られたが、ここぞという場面で球際の強さを発揮。中央に飛び込んでくる中島の対応には苦心していた。それでも、土壇場の90+1分に凄まじいまでのオーバーラップからシュートを叩き込んだ。記録は最後にボールに触った藤春の得点になっているが、9割9分、米倉の得点だった。この日の吹スタでの文句なしのヒーローだった。
 
5 丹羽大輝 5.5
1対1の対応、ポジショニング、キック……全体的にプレーが不安定だった。徐々に立て直して、終盤に猛攻につなげた。
 
6 金 正也 5.5
裏を突いた前田を手で止めてイエローカードを受ける。高い位置で守ろうとしていたが、前田のアップダウンに付いていけず起点を作らせる場面も。
 
4 藤春廣輝 7
絶妙なタイミングで前線へ飛び出すと、GKをかわしてクロスを放ち、長沢のゴールをアシスト。後半は室谷の攻撃参加を食い止めながら、前線に繰り出す。「より安全に枠に収めるために」と、90+1分に米倉のシュートを押し込み、結果的に1得点・1アシスト。
 
MF
15 今野泰幸 4.5(HT OUT)
4試合ぶりの先発復帰となったが、気持ちがやや空回りした印象。ボールにつられてスペースを空けてしまい、ボールもなかなか収まらず。途中からポジションを左サイドに変更するなど修正を試みたものの上手くフィットせず、前半で交代に。

21 井手口陽介 6
序盤はボールを奪う「的」を絞り切れず、走り回らされた。遠藤投入後にそのあたりが改善されて、何度か球際に厳しく行きインターセプトを披露。視察に訪れたハリルホジッチ監督の前で、好インパクトを残した。
 
MF
19 大森晃太郎 6.5(74分 OUT)
パスを奪われて相手にゴールを許してしまったが、そのミスを取り返すべく、鋭いショットを放ち1ゴール。運動量が落ちた後半途中に交代に。

11 倉田 秋 6.5
ボールの収めどころとして、思うように機能せず刻々と時間が経っていったが……。90+1分、GKとDFに“競り勝って”の渾身のヒールパスで、藤春のゴールをお膳立ち。事実上のアシストだ。
 
9 アデミウソン 6.5(69分OUT)
横パスから大森のゴールにつなげ、スルーパスから2点目も演出。技ありのアデミウソンターンからドリブルで持ち込んで決定機も作り出した。個のテクニックは抜群だったが、運動量が落ちたところで途中交代に。
  
FW
20 長沢 駿 6.5(HT OUT)
好調を物語る1ゴール。しかしポストプレーではなかなかボールが収まらず、後半も二度のビッグチャンスをフイにした。評価が難しいところだが、FC東京はその存在を“嫌がっていた”のは間違いなかった。
 
交代出場
7 遠藤保仁 6(HT IN)
やはり役者が違い、投入後は攻撃のテンポが良くなり、決定機にも絡んだ。守備で後手を踏む場面が見られたが、彼がいると“ガンバらしさ”がより鮮明になる。
 
FW
25 藤本淳吾 6(74分IN)
胸トラップからの左足のスルーパスを長沢にとおして決定機を作り出す。中央よりにポジションをとった時は、威圧感を与えた。
 
MF
25呉屋大翔 ―(81分IN)
サイドから持ち上がりチャンスを作り出す。よく動いて相手DF陣のスペースに顔を出すポジションどりを続けて、そうしたオフ・ザ・ボールの動きが、結果的にロスタイムの劇的弾をもたらした一因になったと言えた。
 
監督
長谷川健太 6
この日51歳の誕生日を迎えたが、“ドロー決着”に。負傷明けの遠藤をベンチに温存させた前半は、ボールの収めどころを思うように作れなかった。それでも遠藤や藤本といったカードを切りながら、狙っているカウンターが何度かハマり出して、最後は劇的な展開に持ち込めた。一方、ポゼッションで大きく相手に上回られ、シュートも倍以上打たれていたのはやや気掛かりだ。
 
 
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
 
【チーム採点・寸評】
FC東京 6
カウンターを狙う相手に対し、ボールをキープしてサイドを使いながら、狙い通りと言える形に持ち込み多くのチャンスを作った。勝負どころでの平山投入も的中し、90分に勝ち越しに成功したが……。守備がやや雑で、丸山や室屋が勝負どころの球際で競り負けてしまった点は課題に。

【FC東京|採点・寸評】
GK 
47 秋元陽太 5.5
2試合連続の3失点。藤春に“走り負けて”かわされ長沢にゴールを許した。3失点のうち、1本は止めたかった。
 
DF 
6 室屋 成 5.5
能力の高さを見せつけて、好クロスからチャンスを作り出した。守備でもまずまずの対応を見せていたものの、90+1分、米倉を捕まえ切れず失点を許してしまった。
 
3 森重真人 5.5
ピンチになりかけたところで、相手よりも素早くポジションをとってクリアするなど貢献。バタバタした時間帯に全体をコントロールしたかった。

5 丸山祐市 5.5
身体を張った守備で、長沢に起点を作らせなかった。ただ“脇”を突かれた時に後手に回ってしまった。90+1分の場面、クリアすれば勝っていた……という場面で、球際で競り負け、倉田にヒールパスを許した。

2 徳永悠平 6.5
サイドを疾走し続けて、90分に平山のゴールをアシスト。米倉との主導権争いの攻防は、とても見応えがあった。

MF 
17 河野広貴 6.5(74分 OUT)
ポテンシャルの高さを示す、強烈な左足のダイレクトシュートを叩き込んだ。その後もサイドを果敢に打開しようと試みたが途中交代に。
 
10 梶山陽平 6.5(81分 OUT)
高いボールポゼッション率の中心で、冷静にパスを散らし続けた。この日はパスをできるだけ前へ付けようとする意識も感じられ、チームの攻撃を牽引していた。より貪欲に決定的な仕事もしたかった。

27 田邉草民 6.5
一瞬の隙を見逃さずミドルレンジから鋭いシュートを突き刺した。守備面でポジションを埋めきれず、カウンターで突かれた場面もあったが、次第に修正できていた。
 
MF 
39 中島翔哉 6
ゴール正面で自分の間合いに持ち込み、2本の決定的なシュートを放ったものの、東口のビッグセーブにあい仕留め切れなかった。「周囲の良さを引き出そうと心がけた」という引き立て役としても貢献した。
MF
38 東 慶悟 5.5
40分に放った左足の強烈なシュートは惜しくもモノにできず。前田が機能していただけに、そのポストプレーを生かしてチャンスをさらに作り出したかった。

FW
5 前田遼一 6 (86分 OUT)
ポストプレーから河野のゴールをお膳立て。前線の「起点」となるプレーでは長沢よりも確度が高かった。惜しいヘディング弾も放ったが、さらに積極的にゴールへ向かっても良かったか。

交代出場
MF
37 橋本拳人 5.5(74 分 IN)
判断ミスからシュートミス。攻勢に立ちながら、ラストプレーでは相手を押すファウルで流れを止めてしまった。

MF
22  羽生直剛 ―(81分 IN)
一旦ボールを収めて、SBの攻撃参加を促した。自らも精度の高いクロスや思い切ったミドルシュートを放つなどアグレッシブに攻めて、押せ押せムードだった攻勢をさらに強めた。
 
FW
9 平山相太 6.5(86分 IN)
徳永のクロスに身体ごと投げ出して右足のシュートをねじ込む。まさに渾身の一撃だった。このまま試合が終了していれば、文句なしのヒーローだった。
 
監督
篠田善之 6
前節の浦和戦とは打って変わり、“攻める采配”で平山のゴールをもたらした。ボールを支配し続けて、久々の3ゴールを奪取。ただし、2試合連続3失点と、守備面に課題を残した。
 
 
取材・文:塚越 始(サッカーダイジェスト編集部)

※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。