【チーム採点・寸評】
大宮 6
前半開始早々にPKでビハインドを負う。しかし、高い位置からのプレスとコンパクトな陣形で相手をサイドに追い詰めながら、その後は無失点。攻撃ではピッチをワイドに使ったボールポゼッションで鳥栖ゴールに迫った。
 
【大宮|採点・寸評】
GK
21 塩田仁史 6
6分の失点はPKで責任はない。状況を的確に判断した飛び出し、ポジショニング、コーチング、ハイボールの処理は蓄積した経験値の高さを窺わせる。キックも今日は安定していて、味方のパスの出しどころをひとつ増やした。
 
DF
19 奥井 諒 6
相変わらずのダイナモぶり。攻撃時には幅を広く使うためのオプションとなるとともに、常に高い位置を取って相手を牽制し続けた。ワンツーで抜け出してクロスを上げるシーンも目立つ。
 
4 山越康平 6
累積警告で出場停止だった河本の代役として最終ラインに入る。縦につけるパスと高さで貢献したが、地上戦では迷いからか寄せの反応が遅くなる時もあった。不安定さをなくしたい。
 
2 菊地光将 5.5
PKを与えてしまった事実から評価を下げざるを得ない。ただし、それ以外では大きなミスもなく、最終ラインからボールを持って駆け上がるなど、90分間を通して質の高いパフォーマンスを維持した。
 
20 大屋 翼 6
致命傷にはならなかったが、31分に自陣深くで横パスを相手に献上。ただ、目立ったミスはこれだけで、以降も恐れることなくパス回しに加わるとともに、コンビを組んだ泉澤を堅実なプレーでフォローした。
 
MF
15 大山啓輔 6
最終ラインに落ちてのビルドアップや、スペースを巧みに嗅ぎつけてパスの中継地点になるなど、中盤の底で堂々とした姿を披露。欲を言えば攻撃のスイッチとなる縦パスがもっとほしい。
 
23 金澤 慎 6
攻撃に比重を置く大山に対して、危険察知能力と豊富なスタミナ、決してサボらない献身性を生かした守備でフィルター役に。58分にはCKのこぼれ球に反応して強烈ミドル。GKに弾かれたが、家長のゴールを引き出した。
39 泉澤 仁 6.5(75分OUT)
前半こそ会場を盛り上げるシーンはほとんどなかったが、後半は一変。縦に切り裂いてのクロス、内に切り込んでのシュートと見せ場を作った。家長とのパス交換も昨季の輝きそのままで、調子を上げてきた印象だ。
 
7 江坂 任 6.5(85分OUT)
守備では献身的にボールを追いかけ、サイドを何度も上下動。攻撃では空いたスペースに入り込んでボールを足もとに上手く収め、基準点となった。また、フリーランで相手守備陣を攪乱し、パス回しでも良い連携を見せた。
 
FW 
8 ドラガン・ムルジャ 5.5(75分OUT)
45分、51分、56分とクロスに対してゴール前に飛び込むがボールにタッチできず。「あわやのポジションにきっちりいる」とも言えるが、ストライカーはゴールという結果を出してこそだ。
 
41 家長昭博 6.5  MAN OF THE MATCH
走ってもボールが出てこないシーンが多々あり、イライラを溜めたようにも。しかし、ボールを持てば“違い”を作れる千両役者として躍動。90分にはループシュートでゴールを脅かし、その想像力で試合を支配した。
 
交代出場
14 清水慎太郎 6(75分IN)
最前線でパスを収めるだけでなく、左サイドに開いて積極的な仕掛けからクロスを供給した。アディショナルタイムを含めて20分に満たないプレーだったが、身体のキレは相変わらず良く、アピールに成功。
 
9 ネイツ・ペチュニク 5.5(75分IN)
攻撃面の高さと強さ、守備面の諦めずにボールを追う姿勢を買われて投入される。ただ、同時に入った清水と比べて躍動感が足らず、ポジション確保はやはり遠い道のりになりそう。目に見える結果がリーグ戦でもほしいところ。
 
16 マテウス −(85分IN)
勝点3を獲得するために局面を打破できるジョーカーとしてピッチに。その期待に応えられず、またボールを奪われはしなかったものの、自陣深くで簡単にボールを離さずドリブルする姿は肝を冷やす。
 
監督
渋谷洋樹 6
1点を追いかけるパワーが必要な展開となっても焦れずに、トレーニングで落とし込んだ相手の急所を的確に突く戦法に選手たちを従事させる。勝利にはつながらなかったが、交代カードの切り方も及第点だ。
 
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
【鳥栖|採点・寸評】
鳥栖 5.5
幸先よく大宮ゴールを陥れたものの、その後は天皇杯の疲れもあってか運動量が低下。主導権を握られる展開に、低い位置に守備ラインを設定して耐えたが58分に同点とされてしまう。ただ、敵地でしっかり勝点1を獲得した。
 
GK
33 林 彰洋 6.5
金澤の強烈ミドルを弾き出すも、そこに家長が……。ただ、58分の失点シーン以外は“守護神”の呼び名に相応しい活躍を見せる。90分にループシュートをビッグセーブすると、90+2分にも果敢な飛び出しからヘッドでピンチを回避した。
 
DF
8 藤田優人 5.5
悪くはないが、良くはない。疲労の溜まるチームにあって精力的なプレーをしていたが、後半は守備優先の戦術で、サイドを疾走して相手にプレッシャーを与える機会も少なく。逆に泉澤のドリブルに翻弄されてしまった。
 
5 キム・ミンヒョク 6
相棒の谷口と適度な距離感を保ちつつ、ピンチになりそうと思えばカバーを信じて激しく寄せた。しっかりとコミュニケーションを取れていることが外から見ているとよく分かる。チーム全体の足が止まってから林に救われた。
 
29 谷口博之 6
押し込まれてしまったが、最終ラインをしっかりと統率して守備崩壊を防ぐ。迅速な判断と的確なコーチングでコンパクトな陣形を保ち続けた。最終盤はバタバタしてしまったが、失点シーンも含めて良く戦っていた。
 
23 吉田 豊 5.5
高い位置取りをする奥井に終始押されて、サイドを制圧されてしまう。時折、サイドを全力で駆け上がるシーンを確認できたが、全体的な出来としては及第点に届かず。ただ、馬力は立派だった。
 
MF
10 キム・ミヌ 5.5
労を惜しまぬ動きと身体を張ったプレーで、守備面ではチームの力に。ただし、攻撃面では何度もあったチャンスを生かせず。能力と求められていることを考えると「物足りない」と言わざるを得ないだろう。
 
14 高橋義希 6
アンカーとして攻守にバランスを取り、特に前からのプレスが効いている時間帯はポジショニングの妙が光った。自陣で多くの時間を過ごした後半も懸命にスペースを埋め続け、鳥栖の粘り強さを象徴していた。
30 福田晃斗 6
自分の役割をしっかりと理解しているパフォーマンスだった。インサイドハーフとして、潤滑油的な働きを披露。大きく目立たないながらも、アタックの際もディフェンスの際も気の利いた場所にいた。
 
24 鎌田大地 5.5(63分OUT)
大宮のコンパクトな陣形と素早い寄せに、これといった足跡は残せず。それでもボールを受けるセンスは抜群で、ゴールとはならなかったが、34分には富山に惚れ惚れするようなパスを通してみせた。
 
FW
18 富山貴光 6.5(78分OUT)
34分に鎌田からもらったパスを得点につなげられなかったのはマイナス点。しかし、PKを獲得した相手のボールを掻っ攫う動きは“らしく”、古巣の圧力を目の前にしても慌てずに先制点をゲットしたのも高評価。
 
25 早坂良太 5.5(67分OUT)
鎌田、富山と連動しながらボールを収めてゴールに迫る。 シュートは前半の1本のみと時間の経過とともに徐々に存在感は薄れていき、ボールを保持されたことも手伝って、終盤はこれといった仕事なし。
 
交代出場
39 岡田翔平 5.5(63分IN)
全体の動きが鈍化したために、攻撃を活性化させる存在として63分に投入された。その采配に応えてチャンスを作りはしたものの、インパクトを与えたかと言えば……。キレ自体はあったので、次戦に期待。
 
22 池田 圭 −(78分IN)
運動量の落ちた富山に代わって、78分からピッチに送り出される。たまに見せたカウンターでボールにタッチしたが、主に守備で相手のパスの出しどころを限定するために走り回った。
 
監督代行
ブルーノ・コンカ 5.5
フィッカデンティの不在をなんとか乗り切る。事情はあるにせよ、天皇杯の疲労で運動量が落ちた選手を助けるための交代枠をひとつ残したのには疑問符が。プランが少し曖昧だった。
 
取材・文:古田土恵介(サッカーダイジェスト編集部)
 
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。