[J1第2ステージ13節]川崎3-2横浜/9月25日/等々力
 
【川崎 3-2 横浜 PHOTO】川崎がロスタイムでの劇的な勝利を挙げる

 9分というロスタイムのなかで、3ゴールが飛び交った壮絶な一戦において、決勝弾を奪った小林、貴重な先制点を奪った狩野、強いキャプテンシーで周囲を引っ張った中村ら先輩に劣らないインパクトを残した若者がいた。
 
 サポーターから評される愛称はあの世界的なスター選手をもじった“ミヨッシ”。大久保ら主力数人の欠場を受けて先発した三好は、序盤から積極的な飛び出しと果敢なドリブルでチームに勢いを与えた。
 
 ハイライトは84分。「前半からディフェンスラインの間で、裏に抜けながら受けるというのはイメージがありました。タサさん(田坂)が良い形で前向きに持ってくれたので、狙い通りに打てました」と、田坂のスルーパスを横浜のCB栗原、中澤の間で上手く受けて抜け出すと、迫ってきたGKの頭上をチョンと浮かす見事なループショットでネットを揺らした。
 
「足にきていたので、振り抜くよりも、力を抜いてループを狙いました」
 
 ゴール前での冷静さと華麗なテクニックは本家を連想させるのに十分な一発だった。
 
 しかし、ロスタイムには苦い経験も味わった。自陣でボールを持つと、「自分で前を向くよりは後ろに下げて蹴ってもらう判断を選びましたが、ボールが中途半端なところにいってしまった」と、パスミスを相手にかっさらわれて、失点に関与。直後にチームは同点弾を奪われて、快勝ムードから一気に窮地へと追い込まれた。
 
 最後の最後で小林が勝ち越し弾を奪い勝点3を得たわけだが、最も胸を撫で下したのは三好だったに違いない。小林がチームメイトの下に駆け寄った際に最も早くベンチから飛び出したのは、あどけなさが残る背番号26だった。
 
 今後はクラブでの戦いと並行して、U-19代表の活動にも参加する。17年のU-20ワールドカップの出場権を懸けたU-19アジア選手権(バーレーン)は10月14日に初戦を迎える。
 
「メンバーに入るのはもちろんですし、その先の大会を見てやっていきたいです」
 
 川崎の星から日本代表の星へ――。進化を続ける逸材の未来は楽しみだ。
 
取材・文:本田健介(サッカーダイジェスト編集部)