[練習試合]U-19日本代表3-2日体大/9月26日/味フィ西
 
 10月にU-20ワールドカップ出場権を懸けたアジア選手権(最終予選)に臨むU-19日本代表が、同大会のメンバー発表(28日)前最後となるテストマッチ(45分×2本)を行なった。
 
 練習試合を含む、2日間のトレーニングキャンプに招集されたのは総勢19名。そのほとんどは、所属クラブでの出番が限られている面々ばかりで、日体大との一戦は、いわば彼らの試合勘を確かめるためにセッティングされたものだった。
 
 U-19代表のエースに君臨するFW小川航基(磐田)も、所属先では控えに甘んじている。リーグ戦ではここまで出場機会がなく、「最初はまったく試合にも絡めずに苦しい時期が続いた」と振り返るほど、プロ1年目の壁に悩まされてきた。
 
 それでも、いざ代表のユニホームを纏うとエースの風格を漂わせる。
 
 この日は開始5分、右SB藤谷壮(神戸)のクロスにニアサイドで反応し先制点を奪取。さらにその10分後には、坂井大将(大分)の縦パスに抜け出した長沼洋一(広島)のお膳立てを受けて2点目を叩き込んだ。
 
「自分が得点を取ってチームを勢いづかせたい」との意気込み通りのパフォーマンスを見せた小川は、前線の基準点としても機能。味方からのパスをしっかり収めて、その後の攻撃へと展開させるプレーも、実に効果的だった。
 
「2トップの関係は、ボックス内でも、それ以外でも、良いコンビネーションができたかなと思います」と連係面にも手応えを窺わせた一方、前半終盤以降はややペースダウン。その点には、本人からも反省の言葉が漏れた。
 
「悪い流れをズルズルと引きづってしまったのは改善点。失点も自分たちのミスからだった。奪った後のボールをもっと大切にしなきゃいけない」
 
 試合は3-2で辛勝。小川は2ゴールでエースの貫禄は見せたものの、全体を通じてみるとチームとしても、個人としても、決して満足できる出来ではなかった。
 
「状況が悪い時に、リーダーシップを発揮できるような選手がいない。悪い状況は必ず訪れると思うので、そう言う時に何ができるか。チームを引っ張るような役割も担えればと思う」
 
 最終予選まで約2週間。「このままではまずいなとも感じた」と危機感を募らせたエースFWは、残された時間で懸命な努力に励む覚悟だ。そして、?弟分″のU-16代表が世界大会への切符を手にしたことは、強烈な刺激になったようだ。
 
「U-16代表がワールドカップ出場を決めて、自分たちも頑張んないといけないという気持ちが強くなった。やっぱりここで、東京五輪世代が期待できるところを示したい」
 
 U-19代表、そして、東京五輪のエース候補のひとりとして、小川はさらなる高みを目指して邁進し続ける。
 
取材・文:橋本 啓(サッカーダイジェスト編集部)