公式戦4試合連続引き分けという、クラブ史上初の“記録”を作ったレアル・マドリー。首位を走っていた国内リーグでは、ビジャレアル、ラス・パルマス、エイバルという格下相手に勝ち切れず、ライバルのアトレティコ・マドリーに勝点で並ばれてしまった。
 
 この状況は、地元メディアなどからは「チームの危機」と捉えられており、かつてマドリーを率いたイタリア人智将、ファビオ・カペッロは「フィジカルに問題を抱えているのだろう」と分析しているが、ジネディーヌ・ジダン監督はこれらを否定している。
 
 これは、盟友であるクリストフ・デュガリーがインタビュアーを務めたフランスのラジオ局『RMC』の取材に対してジダンが語ったもので、彼は現在のチームの問題点は別のところにあると見ている。
 
「チームは確かに問題を抱えており、今、その解決にあたっているところだ。もちろん、現状には満足していない。私が思うに、現在のチームの問題点はフィジカルではなく、心理面にあるのではないだろうか」
 
 ジダンは常に、選手の気持ちを高めることに苦心しているという。
 
「選手にはいつも、ローテーションについて話しているし、ピッチに立てない選手には、その理由を説明している」
 
 6節のラス・パルマ戦では、途中交代を告げられたクリスチアーノ・ロナウドがベンチで悪態をついたりもしたが、ジダンは「それはプレーへの意欲が強いことの証明であり、チームに貢献したいという気持ちの表われでもある。とても結構なことじゃないか」と意に介していない。
 
「ただ、シーズンで60試合をこなすのは無理だ。EUROの後、彼には休みが必要だった。私は1998年にワールドカップ(優勝したフランス大会)の後、すぐにユベントスに合流したことで、そのシーズンは散々だった」
 
「監督に就任した最初の3週間は、毎日、朝8時に練習場に入り、帰るのは夜の11時だった」と振り返るように、マドリーを率いるには大変な苦労が伴うが、それ以上の喜びがあるとジダンは語る。
 
「私は特別な集団を率いている。勝つ時もあれば負ける時もあるし、いつ監督でいられなくなるかも分からないが、それでも私は今、この時を楽しんでいる。毎日、練習場へ通う途中で、車のなかから木々のひとつを見ることさえもだ。私は今、信じられないような機会を得ている」