[ロシアワールドカップ・アジア最終予選]オーストラリア 1–1 日本/10月11日/ドッグランズスタジアム
 
 槙野智章が左サイドバックでフル出場した。アジア最終予選の9月シリーズは、メンバー発表当日に右太ももの肉離れの影響により不出場に。今回は負傷明け直後の招集となったが、「(9月の)悔しさをぶつけ、日本のために全力を尽くしたい」と誓い、酒井宏樹(マルセイユ)の出場停止もあって先発のチャンスを掴んだ。オーストラリアの屈強なアタッカー陣と対峙した90分間は、「そんなに大変ではなかった」と振り返った。
 
 ハリルホジッチ監督からは、「まずは守備のところで、高さと強さを存分に出してほしいと。チャンスがあれば前へのサポートもしてほしいが、『まずは守備』と言われました」。また、「相手の交代で入ってくる選手、残った選手をしっかり捕まえること、どちらかといえば、酒井高徳選手のほうから攻撃をして、左サイドでバランスをとるようにも指示がありました」と説明していた。
 
 開始5分に原口元気のゴールで先制した日本だが、その後は自陣を固めてカウンターを狙ったスタンスを貫いた。それは、日本代表の“戦術”だったと言う。
 
「確かにボールを持たれている印象はありましたが、そんなに危険なパスも来なかったです。『(ボールを)持たせているという感覚を持とう』と選手みんなで言っていたので、精神的には疲れませんでした。
 
 それほど危険な攻撃は仕掛けられませんでしたから。逆に僕らは良い守備から良いカウンターがハマっていたと思います」
 
 守備のバランスを見ていても、槙野が中央寄りにポジションをとって、センターバックの森重の傍で守りを固めていた。そこで相手の9番のFWユリッチを上手く挟み込み、自由を与えなかった。槙野はそこも作戦勝ちだったと頷いた。
 
「ちょっと真ん中よりの守備を意識していました。自分に求められていた役割は、(同サイドにいた)原口選手の守備のオーガナイズをすることと、前に行きたがる(香川)真司にストップをかけて真ん中のスペースを消すこと」
 
 
 槙野は続けて言った。
 
「あとは自分と森重真人選手(のマークする選手)にボールが入ったところを潰すところ。だから、どちらかと言うと、サイドバックよりも真ん中で守る意識のほうが強かったです」
 
 後半はオーストラリアが圧力を強めてきた。それでも槙野は動じなかったと強調していた。
 
「持たれていても、怖さはありませんでした。クロスもセットプレーも。上手く中央を固めようという僕らの作戦どおりだったので、サイドに入った選手もボールに寄せていたので危険なクロスも中には供給できていませんでした。GKまで直接飛ぶボールも多かった。すべてにおいて狙いどおりだったと思います」
 
 勝負に徹した結果。一方、日本の特長であるパスを捨てて、なりふり構わず戦った、とも言える。自称“DFW”の槙野が攻撃参加せず守ることのみに執心した。

 そこから描かれるのは、いったい、日本のどのような未来図なのだろうか。