[ロシアワールドカップ・アジア最終予選]オーストラリア1-1日本/10月11日/豪・メルボルン
 
「勝点1(を獲得した)というよりは、勝点2を失った試合ですね」
 
 ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は、1-1で引き分けたオーストラリア戦をそう評した。
 
 グループ最大のライバル相手に、敵地で勝点1を手にしたのは、最低限のノルマは果たしたと言っていいのかもしれない。それでも、本来の縦に速いサッカーを封印してまで、守備的な戦術を採ったことには賛否両論あるだろう。特に後半は、オーストラリアに一方的に押し込まれた。トップ下に入った香川真司も、「サイドを中心に、2、3本のカウンターくらいしか、攻撃の道筋が見えなかった」と“停滞感”にさらされていたことを吐露する。
 
 では、どうすればいいか――。
 
 報道陣からそう問われた香川は、「大きな課題だと思います」と重い口を開き、自らの見解を言葉にしていく。
 
「積極的な守備をするなかで、どこから限定して、チームとして連動して前に行けるか。今日は、あれだけラインを下げられたら、攻撃をするのは厳しいと感じるゲームだった。ヨーロッパのチームであったり、ワールドカップに出場するチームとはこういう戦いになるかなと」
 
 現時点で、ロシア・ワールドカップの出場権獲得が何よりもプライオリティが高いのは言うまでもない。しかし、その先には、「どうやって世界と戦うのか」という難題も見据えなければならない。1勝もできなかったブラジル・ワールドカップの悔しさを知るからこそ、オーストラリア戦のパフォーマンスには「物足りなさを感じる」と香川は語る。
 
「おもしろくない戦いかもしれないけど、最終予選を突破することが僕たちにとって一番大事なもの。ただそれと同時に、『チームの進化』という意味では、オーストラリアというアジアの中で良いチームに対して自分たちはもっとやらないといけなかった」
 
 今の日本代表は、香川をはじめ、本田圭佑や岡崎慎司ら欧州組の大半が所属クラブでサブに甘んじている。この苦境をはねのけなければ、自身とチームの成長も、ワールドカップ出場も見えてこない。それは、誰よりも香川自身がよく分かっている。
 
「次(11月のサウジアラビア戦)はホームで必ず勝たないといけない。この1か月、所属チームで厳しい戦いを勝ち切れれば、また1か月後、自分たちが素晴らしい結果を手にできると信じている。ドルトムントで試合に出て、結果を残せるように頑張ります」
 
 1か月の“猶予期間”を経て、11月が香川、そして日本代表の運命を握るひとつのターニングポイントになるだろう。

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