2年後のロシア行きを賭けたアジア最終予選で、日本のここまでの戦績は、4戦して2勝1分1敗。勝点7でグループ3位にいる。
 
 悪くもなければ良くもない、といったところだが、この4試合を振り返ると、ひとつの共通点が浮かび上がってくる。
 
 先制点。
 
 UAE、タイ、イラク、オーストラリアとの対戦で、ハリルジャパンはいずれの試合でも最初にリードを奪うことに成功しているのだ。
 
 ところが、そのアドバンテージを十分に生かし切れていない。先制してからの追加点、という理想的な展開で勝利したのはタイ戦のみ(2-0で勝利)。それ以外の3試合では、追加点を奪えずにいると、必ず同点に追いつかれている。
 
 1-1とされた後は、すべての勝敗パターンを経験。UAE戦は1-2と逆転された。イラク戦は終盤に辛うじて勝ち越すことができたが、オーストラリア戦はそのまま引き分けた。
 
 イラク戦も紙一重の勝利だった。終了間際に決まった山口蛍のミドルは劇的だったが、相手を“突き放した”感はない。
 
 リードした後のゲーム運びに問題があるのは明らかだ。追加点を奪う力と策に乏しく、無失点に抑える耐久力は90分間持たない。不用意なファウルで相手にセットプレーを与えては、失点を許す――UAE戦でも、イラク戦でも、オーストラリア戦でもだ。同じ過ちを繰り返しているのだから、その学習能力を疑いたくもなる。
 
 1点を先行し、有利な立場にあるはずなのに、堂々と振る舞えず、簡単に同点とされるチームがビハインドを背負ったらどうなるのか。不利な状況で反発力を示すことができるのか。改めて記すまでもないが、UAEに逆転された日本に“追いつく力”はなかった。
 
 タイ戦で回復の兆しが見えたかに思えたが、「リードを守れない」という慢性的な病に罹患しているハリルジャパンに、良く効く処方箋はあるのだろうか。
 
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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