U-19アジア選手権のグループリーグ初戦、日本は小川航基(磐田)、岩崎悠人(京都橘高)、原輝綺(市立船橋高)のゴールでイエメンに3-0で快勝した。

【U19アジアユース 日本3−0イエメン@バーレーン】小川、岩崎、原の得点で初戦を飾る。
 
「短期決戦なので初戦の結果が一番重要になる」(内山篤監督)との言葉どおり、イエメン戦をモノにできたのは確かに大きい。年代は違えど、リオ五輪出場権を懸けた今年1月のU-23アジア選手権を見てもそれは明らかだ。
 
 手倉森誠監督に率いられたU-23代表は、グループステージの初戦で北朝鮮に勝利すると、その勢いに乗ってグループを首位通過。五輪出場権を得られる準決勝を突破しただけでなく、最終的にアジアチャンピオンに輝いたのだ。
 
 5大会ぶりのU-20ワールドカップを目指すU-19代表にも、当然ながら期待は膨らむ。ただし、このまますんなりとグループを突破できると考えるのは禁物だろう。
 
「初戦ということで、必要以上にプレッシャーを感じてしまった」(岩崎)影響もあったのだろうが、イエメン戦の前半の出来はお世辞にも褒められなかった。試合序盤からサイドを起点に相手の守備網を突破しようと試みるが一向にリズムが生まれず、逆にイージーミスから逆襲を食らう場面が度々見られた。
 
「やらなきゃと思うほど、視野が狭くなって余計に個に頼っていた。とにかく共有感がない」
 
 内山監督が前半の出来をこう評したように、日本の攻撃は連動性を欠き、個人で打開しようとの意識が強すぎた。1本のパスに合わせて、複数人が絡んでゴール前に攻め込む場面は少なく、枠内シュートが0本という数字を見ても苦戦ぶりが窺える。
 
 対戦3か国で最も実力が劣るイエメン戦では大事には至らなかったが、「フィジカル的な強さや、力強い守備からのカウンターがある」(内山監督)2戦目のイランであれば、こうした拙い戦いぶりが命取りになりかねない。それは、イランとの初戦を1-1で引き分けたカタールとの一戦でも同じことが言えるだろう。
 
 逆に、後半は攻撃のバリエーションが増えるなど、低調だった前半の内容から盛り返した部分はポジティブにとらえられる。小川の先制点により重圧から解放されたことも多分にあるが、味方をサポートする動きを見せつつスペースを効果的に活用するなど、個々の動きに窮屈さは感じられなくなった。
 
 このように、視野を広く保ち、状況に応じて臨機応変な戦いを展開できれば、グループリーグ突破への視界は開けてくるはずだ。2戦目以降は相手のレベルがワンランク上がるなかで、若き日本代表が躍動感あるプレーを見せてくれることを期待したい。
 
 
取材・文:橋本 啓(サッカーダイジェスト編集部)