アビスパ福岡 難敵撃破へ立ち上がりの出来がカギ


 リーグ下位同士の対決となった2nd第12節湘南ベルマーレ戦は、2−0と完封勝利を挙げた。9試合ぶりの勝利で最下位を脱出した福岡は、残留圏内との勝ち点差を「8」に縮めて神戸戦を迎える。


 湘南戦の勝因は、前線からのプレスがはまったこと、ゲームの立ち上がりを制したことにあるだろう。福岡は三門雄大をトップ下に置く4−2−3−1の形で、三門にプレスのスイッチを入れる役割を担わせた。その三門が開始早々にペナルティエリア内でPKを獲得して先制。15分には平井将生のゴールで追加点を挙げ、優位に立った。その後も湘南にプレッシャーをかけ続け、今季6度目の無失点でゲームを終わらせた。福岡の持ち味でもある前線からのプレスに手応えを得られたことは、今後5試合に好影響を与えるだろう。


 神戸戦でも、まずは立ち上がり15分をアグレッシブに入ることがカギになる。ただし「湘南と同じようなプレッシャーのかけ方では、神戸に通用しない」と三門。ニウトン、藤田直之、三原雅俊など神戸の中盤には、精度の高いパスを出せる選手がいるため、福岡の前への意識が高すぎると、中盤のスペースを突かれ、前線で決定力の高いレアンドロ、ペドロ・ジュニオール、渡邉千真らに得点機を与えてしまうリスクがあるだろう。


 スコアレスドローだった1stステージの対戦では、5−4−1のブロックを固めて守備的な時間を重視しながら、全体が連動して前へのパワーを出すことで、神戸を無失点に抑えた。今節も守から攻への切り替えがポイントになる。5戦負けなしと好調な神戸を迎える一戦だが、福岡はこれ以上、負けが許されない状況だ。(新甫條利子)


■ヴィッセル神戸 逆転のステージ制覇へ、是が非でも勝利したい一戦


 リーグ戦前節のホーム柏レイソル戦で引き分け、現在2ndステージ5位につける神戸。勝ち点2を落としたと取るか、勝ち点1を拾ったと考えるかは賛否両論だが、ステージ制覇の可能性を残しているという点でチームの雰囲気は良い。


 そんな中で迎えるアウェイの福岡戦は、絶対に負けられない一戦となる。しかし、J1残留争いの渦中にある相手を倒すのは至難の業。前回の対戦ではスコアレスドローに終わっているだけに、あまり印象が良くないのも正直なところだ。


 しかも、直近の天皇杯では、J2のモンテディオ山形を相手に2点リードから一時は逆転を許すなど、ゲームコントロールに課題を残している。終了間際に同点に追いつき、PK戦をものにしたことを良しとするかどうかは判断が難しい。


 とはいえ、この山形戦では攻撃のキーマンである渡邊千真を温存させ、休ませることができた。また、柏戦を警告累積で欠場していたボランチのニウトンが福岡戦で復帰。レアンドロ、ペドロ・ジュニオールとのブラジル人トライアングル復活は大きい。特にセットプレーでは、エアバトルに強いニウトンがいるかいないかで大きな違いが出てくる。ターゲットマンの一人であるCB岩波拓也は、ニウトン不在の柏戦の前に「彼の存在感は大きい。神戸のセットプレーの威力が落ちる可能性もある」と話していたほど。絶対に負けられない福岡戦でもニウトンがキーマンになりそうだ。(totoONE編集部)