東京都の小池百合子知事が13日の定例会見で、夏の都議選の前哨戦となる千代田区長選(29日告示、2月5日投開票)で対立する自民党都連が擁立した、元財務相の与謝野馨氏のおいで会社員の与謝野信氏(41)について「いかにも自民党らしい選び方」と揺さぶりを掛けた。信氏は同日、都内で会見。会場には同区選出の内田茂都議の姿はなく、“ドン隠し”の戦略に打って出た。

 小池知事は会見で、5選を目指して無所属で立候補することを表明している石川雅己区長(75)を絶賛した。すでに支援の考えを表明していたが、「待機児童問題対策に対して熱心に取り込んできて、区のママさんたちからも絶大なサポートがある。ペットの殺処分ゼロを目指すのも私と一緒。そして、なによりも実績がある」と持ち上げた。

 石川氏の対抗馬となる信氏については、早くも辛らつな言葉を浴びせた。「与謝野(馨)先生のおいごさんということで、いかにも自民党的な選び方だ」と“世襲”を批判。千代田区は内田氏の地元ということもあり「猛烈な組織的な選挙をしてくると思う」と警戒感も示した。さらに「そういえば、与謝野(馨)さん、最後は何党でしたっけ?」と嫌味。「甘党?」とニヤリと笑い、「立ち上がれ日本」の結党をめぐり自民党を除名処分になった馨氏の身内を擁立したことを「甘い」とばかりに皮肉った。

 同区長選は、夏の都議選の前哨戦。「私が進める東京大改革を支援してくれるかどうか、区民に問いたい。(都議選に向け)一つの占いになる」と述べた。

 自民党とは対立構造にあるものの、都知事選出馬の際に提出した進退伺はそのままになっている。党都連の下村博文会長が「引き継ぎもなく対処しない」と処分を曖昧にし火種を消そうとしていることに、「私は意思表示している」などと強気な発言を繰り返した。

 “ドン”のお膝元で勝利すれば、夏の都議選に勢いが付く。選挙戦での一挙手一投足に注目が集まる。