◇ナ・リーグ ドジャース9―3ジャイアンツ(2016年9月21日 ロサンゼルス)

 ドジャースの前田健太投手(28)が21日(日本時間22日)、地区2位のジャイアンツ戦に先発し、5回を3安打2失点(自責1)で16勝目(9敗)。レンジャーズのダルビッシュが12年に記録した日本投手1年目の最多記録に並んだ。これが30試合目の先発となり、出来高を含めた今季の年俸総額は1115万ドル(約11億2615万円)となり、10億円を突破。チームはジ軍との3連戦を2勝1敗で勝ち越し、4年連続の地区優勝へマジック5とした。

 左中間深めの飛球を好捕した左翼手ケンドリックを、前田はベンチ前で笑顔で迎えた。5回2死一塁からパガンに粘られた末、7球目の外角高め90マイル(約145キロ)直球で打ち取った。その裏の攻撃、7点リードの状況で代打を送られた。球数は88だが、これがチームの必勝パターンだ。

 「長いイニングを投げたいのはもちろんですが先のことも考えないと。大事な試合に力を残せるようプラスに考えたい」

 この日が30試合目の先発だが、クオリティースタート(6回以上自責点3以内)は14回。後半戦は12試合で4回だけだ。首脳陣は米移籍1年目の前田の体力面に配慮。最長であと1カ月続くポストシーズンを見据える。

 前田もシーズン序盤は「もっと投げたいとか悔しい思いもあった」と言うが、「今は状況が違う」と納得。その起用法に応えるべく、5回までの被打率は今季両リーグで5番目に低い・197。上位4人中3人は、過去にサイ・ヤング賞を受賞している猛者たちだ。5回まで試合をつくれば、6回以降は両リーグトップの防御率(3・27)を誇る救援陣が控える。

 日本投手1年目では最多タイの16勝。「勝ち星が付くのは投手にとってうれしいこと。最近は野手に助けられ、点を取ってもらって勝っている。全てが自分の力というわけではない」と話したが、宿敵ジ軍には3戦3勝と貢献度は大きい。また、30試合目の先発で新たに150万ドル(約1億5150万円)のボーナスをゲットし、出来高を含めた今季年俸総額は1115万ドルに達した。

 初回には自ら5点目を叩き出す中前適時打。「素晴らしい打撃で打点がついたので、あの1点は大きかった、ということにしておいてください」と冗談めかした。当初は残り2試合の登板予定だったが、間隔を空けて1試合になる見通し。地区4連覇へマジック5。88年以来、28年ぶりの世界一には前田の力が必要だ。(ロサンゼルス・奥田 秀樹通信員)

 ▼ド軍デーブ・ロバーツ監督 誰が長いイニングを投げるかは関係ない。みんなの力を集めていかに勝つか。ケンタが健康で常にローテーションを守って投げてくれることは価値がある。

 ≪投球170回到達確実≫前田の未到達の出来高は170、180、190、200投球回と32試合先発。レギュラーシーズンの登板は残り1試合となる見込みのため満額は困難だが、170投球回(現在169回)のクリアは確実で、25万ドルが加算される。最終的には今季の年俸総額は1140万ドル(約11億5140万円)が見込まれる。