今季からJ1で戦うC大阪は13日、大阪市此花区で始動後初めてとなる3部練習を実施した。元韓国代表MFの尹晶煥(ユンジョンファン)監督(43)が見守る中、午前6時45分にスタートした早朝練習を皮切りに、午前、午後とトレーニングを消化。開始から10時間以上が経過した午後4時55分に、すべてのメニューが終わった。復帰1年目からJ1で上位を目指すべく、選手たちは新監督のもとで心技体を鍛え抜く。

 いつもなら夢を見ている時間だろう。だが、尹晶煥監督の鬼トレが現実の世界で始まった。午前3時30分に起床した石田マネージャーが同5時10分にクラブハウスに到着し、駐車場のカギを解錠。真っ暗な中を続々と選手やスタッフが集まり、予定より5分早い午前6時45分に早朝練習がスタートした。空には、まだ月が出ていた。

 独身のFW杉本は、目覚まし時計を3つもセットして就寝したという。「目覚ましが鳴らんかったらどうしよかと思った」と苦笑いを浮かべながらも、午前5時過ぎにはバッチリと目を覚ました。トップとU―23合わせて総勢40人。スタッフも含めて、3部練習初日の遅刻者はゼロだった。

 早朝には体幹を中心とした筋力トレーニングを約30分間。同9時55分に始まった午前練習はインターバル走で全員が走り続けた。仕上げの午後練習では、ようやくボールを使ったメニューを解禁。当初は選手たちも笑顔を見せていたものの、8対8で負けたチームは全員が腹筋50回を課せられた。最後は13対13の紅白戦で締めくくり、終了したのは午後4時55分。早朝練習開始から10時間以上が経過し、夕日が沈む直前だった。

 3部練習は16日まで実施。初日を乗り越えられたからといって、気を抜くわけにはいかない。「遅刻すると連帯責任になっていた」と語るのは、鳥栖時代に尹晶煥監督のもとで3部練習を経験しているMF水沼だ。「プラスで走らされたり罰金もあったり…。だから鳥栖の時は、朝に来ていない選手がいたら、すぐにみんなで電話をかけまくっていた」という。一見、優しそうに見える指揮官ながら、その裏に鬼が潜んでいることは間違いなさそうだ。

 だが、それもこれも強くなるため。「みんなでこの練習を乗り越えられれば強くなれる」と水沼がいえば、選手会長のDF山下も「きつかったけど、1回、いじめられといた方がいい。頑張ります」と前を向いた。その先に栄光があることを信じて、今日も明日も目覚まし時計をセットする。