セビージャで奇跡が起こることはなかったが、あと一歩のところまで迫った。

レアル・マドリードが1stレグの3−0というアドバンテージもあり、ベンゼマの試合終盤のゴールに救われてスペイン国王杯準々決勝に駒を進めたのに加え、40戦無敗と記録を更新している。
ただ、試合内容は引き分けに値するものではなく、セビージャのパフォーマンスがレアル・マドリードのそれをはるかに上回っており、特にジネディーヌ・ジダン率いるチームはコンパクトな守備が出来ていないかった。

セビージャとレアル・マドリードは日曜日にリーグ戦で再び戦うことになるが、スペイン国王杯のこの試合でも優れた質のプレーを見せ、特にセビージャは大逆転まであと一歩と迫っている。

試合開始から激しいプレッシャーをかけ、レアル・マドリードを圧倒するセビージャの選手達は大量得点が必要だと理解しており、それを実際にやってのける。
エスクデロが開始30秒でレアル・マドリードGKキコ・カシージャに迫ると、5分にはクラネビッテルも同様にゴールに迫るがこれも惜しくも阻止される。しかし、奇妙にもセビージャに先制ゴールをもたらしたのはレアル・マドリードのDFダニーロだった。
サラビアのクロスに対して、3,150万ユーロ(約38億3,000万円)でレアル・マドリードが獲得した同選手は自分のゴールに向かってヘディングをしてしまい、カシージャもこれにはなす術なく、先制ゴールを許す。(1-0)

この開始早々のゴールで相手に対して圧力をかけるセビージャだが、失点を恐れ攻撃の厚みが薄くなると、セビージャDFのミスを突いたマリアーノがゴールに迫る。だがGKダヴィド・ソリアにあと一歩のところで阻まれる。

その後、ラインを再びあげる最良の戦術をセビージャが採用し、追加点を奪いに果敢に攻撃を仕掛ける。28分にはヴィエットが深い位置まで侵入する一方で、レアル・マドリードはマリアーノがゴールを決めるもオフサイドの判定で無効とされる。
また、前半終了間際にはトニ・クロースが得意な形から同点のチャンスを掴むも、シュートは精度を欠き、枠を外れる。

ハーフタイム前に怪我をしたコレアに変わってヨヴェティッチがセビージャデビューを飾る。そして、ジダン率いるレアル・マドリードは有効な打開策を見つけられなかったのに加え、ディフェンス面でも課題を残して前半を終える。

■波乱の後半
前半とは打って変わって、セビージャは緩い状態で後半をスタートさせると、その代償を払うことになる。自分達のコーナーキックからカウンターアタックを受け、肩に重くのしかかる同点ゴールを許してしまう。マルコ・アセンシオが自陣ペナルティエリア付近でボールを受けると、そこから独走を始め、ヴィエットが自陣ゴール前でなんとか追いつくも守備を本職としない同選手は対応しきれず、アセンシオがダヴィド・ソリアの牙城を破り、レアル・マドリードにとって貴重な同点ゴールを決める。(1-1)

セビージャは沈むことなくすぐに反撃をみせ、6分後にはエスクデロのクロスにヨヴェティッチが合わせデビュー戦で初ゴールを決め、スコアを2−1とする。(2-1)
63分にあわやヨヴェティッチがチーム3ゴール目を決めそうになるとスタジアムのボルテージは最高潮に達するかと思われるも、これにはカシージャが対応して阻止する。

残り30分を過ぎて、逆転を信じて必死に戦うセビージャに再び追加点が生まれる。ベン・イェデルのクロスがキコ・カシージャとナチョの間にこぼれるとイボーラが素早く反応してゴールに押し込みついにスコアを3−1とする。(3-1)
だが、セビージャの喜びもつかの間、クラネビッテルのカゼミーロに対する不用意で必要のないファウルでPKを献上するとセルヒオ・ラモスが※“パネンカ”で落ち着いて華麗にゴールを決める。(3-2)

※・・・相手の裏をつくシュート

そして、セビージャの不運は続く。試合終盤間際にベンゼマがトリッキーなプレーから放ったシュートは、最後セビージャのDFラングレの足に当たってコースが変わり無情にもゴールに吸い込まれてしまう。

このゴールで3−3の引き分け持ち込み、レアル・マドリードが無敗記録を40に伸ばして試合を終えている。(3-3)