肌寒い秋冬シーズン、外に出たくないという気持ちはどの時代も同じこと。
1891年、冬でも学生が意欲的に取り組んでくれるスポーツプログラムを作ろうと、カナダ人の教官であるジェームズ・ネイスミスがルールを考案したのがバスケットボールでした。
バスケが発案されてから125年……、日本にも新たなバスケの時代がやってきました。
バスケファンが待ちわびたトップリーグ「Bリーグ」が先週9月22日に華々しく開幕したのです。ここに至るまでの道のりとは、どのようなものだったのでしょうか?

バスケ界、“冬”の時代を乗り越えて

Bリーグ開幕という新たな時代の幕開けとなった日本のバスケ界ですが、これまでの10年間は、いばらの道でした。
2004年、当時のトップリーグ「JBL」からプロリーグ発足を熱望していた2チームの新潟、さいたまが脱退。
その後、この2チームを含めた6チームで構成されたプロリーグ「bjリーグ」と企業チームを中心とした「JBL」の2つのリーグに分裂しました。
しかし2008年、国際バスケットボール連盟(FIBA)から2つのトップリーグがひとつの国内に存在することは問題であると指摘を受けました。それでも、事態は進展せず…。
たび重なる指摘でも改善されない状況に、2014年4月、FIBAは日本の国際大会出場停止処分の可能性を示唆。同年11月には、ついにFIBAは日本に対し、無期限の国際試合出場停止処分を下しました。
これは、男子だけでなく、女子やユース世代も対象とされました。リオ五輪出場が有力視されていた女子チームですら、そのチャンスが与えられないかもしれない……という危機に陥ったのです。

一度見ると、その魅力にはまるかも!?
一度見ると、その魅力にはまるかも!?


勇気ある改革を断行した川淵三郎氏

国際試合出場停止処分を受けた日本。
FIBAは日本バスケットボール協会(JBA)が機能不全に陥っているとして、2015年1月にタスクフォースチームを設立。
そのチェアマンとして招かれたのが、日本サッカー協会最高顧問の川淵三郎氏でした。5月には川淵氏をJBAの会長とする新体制が発足。
その後、これまでの10年が嘘かのような驚くべきスピードで、川淵氏は分裂していたリーグをひとつにまとめ、「Bリーグ」発足に尽力しました。FIBAも新リーグの構想を認め、ついに2015年6月19日には、日本に対する制裁解除を発表しました。ようやくバスケファンが待ちわびた、ひとつのリーグが誕生することになったのです。

新しい時代の幕開け、Bリーグ開幕

2016年9月22日、華々しくBリーグが開幕しました。
代々木第一体育館で行われた、「アルバルク東京×琉球ゴールデンキングス」の開幕戦チケットはおよそ1万枚が完売。
日本バスケ界の歴史的一ページとなるであろう新リーグの幕開けを、この目で見ようという人々がたくさんいたという証明ですし、試合を観戦して、万感の思いが胸にこみ上げてきた方も多かったことでしょう。
試合開始前から華やかな演出の連続。
世界初のLEDを敷き詰めたコートに選手の顔が大きく映し出されるなど、ド派手な仕掛けが盛りだくさんとなりました。もちろん、盛り上がったのは演出だけではありませんでした。
旧NBLのアルバルク東京と旧bjの琉球ゴールデンキングスの対決で、互いに両リーグの強豪チームであったことからもその試合内容に注目が集まっていました。アルバルク優勢かと思われていたものの、キングスも引かず……。
結果は「80-75」でアルバルクが勝利をおさめましたが、最後まで目が離せない接戦となり、歴史的一戦にふさわしい試合となりました。
── 日本のバスケの新たな歴史がスタートした2016年9月22日。
しっかりとバスケ文化が日本に根づいていくことを願っています。

Bリーグ開幕戦が行われた代々木第一体育館
Bリーグ開幕戦が行われた代々木第一体育館