犬21,593頭、猫79,745頭、計101,338頭。これは環境省が発表した平成26年度の犬・猫の殺処分数だ。愛知県では同年度に1,600頭が殺処分された。10年前に比べると年々その数は減ってきてはいるが、名古屋市の現状はどうだろうか。

 きょう9月20日からは動物愛護週間がスタート。名古屋市動物愛護センター(名古屋市千種区)の島崎亜紀さんに話を伺った。

保護数は減少 一方で「多頭飼育崩壊」が頻発

 平成27年度、名古屋市動物愛護センターでは犬23頭、猫873頭が殺処分された。平成20年頃は、ペットブームのあおりを受けて非常に多くの犬が保護されていたが、ここ数年で保護される数は減ってきているという。

 そこで本年からは、犬に関しては多少難があってもセンターで飼うことに。時を同じくして「犬殺処分ゼロサポート給付金」という取り組みがスタートし、飼育中の医療費や飼料代に充てられることになった。実際、3か月飼育して新しい飼い主が見つかった犬も出てきたそう。「今年の犬の殺処分数は9月15日現在、0頭です」と島崎さんは嬉しそうに話してくれた。

 しかし、犬に比べ、猫はとにかく数が多いため、殺処分ゼロにはほど遠い。望まれない子猫が産まれないために「なごやかキャット」という、地域で野良猫を適正に管理してくれる人に、避妊去勢手術の助成金を出す名古屋市の制度がある。この制度によりすぐに猫が減るわけではないが、無駄に猫が産まれてくることが少なくなり、センターに収容される野良の子猫の数は徐々に減ってきているという。

 一方で、大きな問題となっているのが「多頭飼育崩壊」だ。一箇所で何十頭と飼育され異常な繁殖を繰り返し、糞尿が垂れ流しにされた現場で飼育された成猫10〜50頭が、一度にセンターにやってくる。病気を持っていたり、人に慣れていない野良に近いような状態の場合は、その日のうちに殺処分されることもあるという。

「直接手はくだしていないが、虐待と言っても過言ではない」と島崎さんは言う。この多頭飼育崩壊は、名古屋市で多い時には1ヶ月に3回、4回と頻発に起こっているそうだ。